...原氏は名高い美術骨董好きで金に飽かせて古い由緒のある芸術品を購(か)ひ込むと同時に...
薄田泣菫 「茶話」
...素(もと)は或由緒のある剣客の思いものであったその伯母は...
徳田秋声 「あらくれ」
...元をただせば旧くから政治的用語として歴史的に由緒のある範疇である...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...吾々は自分を特徴づけるもっと由緒のある言葉に富んでいるからだ...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...随分古い由緒のあるのもあった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...由緒のある銀の匙もいつか母にさへ忘れられてたのである...
中勘助 「銀の匙」
...たまらぬ由緒のある女なんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...近頃は由緒のある寺々の宝物を持っているから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...氷川などの武蔵国内の諸神を奉斎(ほうさい)する由緒のある宮...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...古い由緒のある浄土宗の寺である...
火野葦平 「花と龍」
...貧しいけれど古い由緒のある貴族の家に生ひ立つたモオリスは...
堀辰雄 「モオリス・ド・ゲランと姉ユウジェニイ」
...しかしこれは兎(と)に角(かく)由緒のある植物です...
牧野富太郎 「植物記」
...由緒のあるお方と見てとってはおりました」と...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...素(もと)二人の女は安房国朝夷郡真門村(あわのくにあさいごおりまかどむら)で由緒のある内木四郎右衛門(うちきしろえもん)と云うものの娘で...
森鴎外 「じいさんばあさん」
...たとえば東北地方では最も多いヤチという言葉はあるいは新村(しんむら)博士の説のごとく古い由緒のある日本語かも知れないが...
柳田國男 「地名の研究」
...そういう由緒のある品だから外へは出せない...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...由緒のある墨屋敷――甲賀流の宗家世阿弥(よあみ)のあとは...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...五輪塔と五町三町おきに何か由緒のあるらしい寺から寺をぶら/\と訪ねつて茶店に歸つて來たが...
若山牧水 「比叡山」
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