...ばらばらと由次と勝が掻きならした田の面でばら撒きはじめた...
犬田卯 「米」
...水々した稻の田の面を...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...中尉どの」沼田の面(おもて)はひきしまっていた...
海野十三 「空襲警報」
...罷(まか)り違(ちが)えば高橋もろとも」「うむ」竜之助は土方の面(かお)と岡田の面とを等分に見比(みくら)べながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...寝ても起きても島田の面(かお)つき...
中里介山 「大菩薩峠」
...田の面(も)を過ぎる...
中原中也 「山羊の歌」
...ただ褞袍(どてら)を着て横臥(おうが)した寝巻姿(ねまきすがた)の津田の面影(おもかげ)が...
夏目漱石 「明暗」
...夜の灯が雨に濡れた田の面へ洩れてゐるのを見ると...
原民喜 「廃墟から」
...夜の燈が雨に濡(ぬ)れた田の面(も)へ洩(も)れているのを見ると頻りに妻の臨終を憶い出すのであった...
原民喜 「廃墟から」
...ジロリと幸田の面を見上げ...
久生十蘭 「魔都」
...その川を前にして果てしもなく拡がっている田の面には...
堀辰雄 「ほととぎす」
...田の面のあちらこちらに散在し...
本庄陸男 「石狩川」
...編輯者としての瀧田の面目を私はこの時はじめて見たと云つていいのであらう...
正宗白鳥 「編集者今昔」
...涼しい風が田の面を渡っていた...
松濤明 「再び山へ」
...三田の面白がるところだつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...その硝煙が、うすい狭霧(さぎり)のようになって、低地の池、田の面、蘆(あし)の湿(しめ)り地(ち)などへ降りてゆく下に――早くも、井伊の赤武者が、走っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...稲田数千石の田の面(も)は...
吉川英治 「親鸞」
...ふと田の面(も)を見ると...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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