...日用向けの家具を探している...   
...」「だから、その用向は……...   
豊島与志雄  「椎の木」 
...看病の外これらの接客の用向きだけでも昼夜多忙であったのだ...   
内藤鳴雪  「鳴雪自叙伝」 
...あなた様のほかにはござりませぬ」「わしに何の用向きか知らんが...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...この時代と、年代とに、雪の白骨道を夜歩くということは、全く途方もない現象というべきで、その人柄と、用向とも、全く想像のほかと言わなければならないが――この旅人(りょじん)には相当のあたりがついていると見えて、さのみ臆する模様もなく、道に迷うている者の姿とも見えず、ほぼ白骨温泉場の道をたどりたどって、ともかくも、梨ノ木平のあたりを無事に過ぎて、つい通しの渓流のところまで、さまで深くない雪を踏み分けて、歩み来ったものです...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...うまく媾和(こうわ)の役目をやり終(おお)せて帰るよりも遥(はる)かに重大な用向(ようむき)であった...   
夏目漱石  「明暗」 
...用向きをまちがえて取り次いだりしたために...   
羽仁もと子  「女中訓」 
...扉をあけて僕は用向を訊ねてみた...   
原民喜  「災厄の日」 
...ほんとうの用向きではなくて...   
平林初之輔  「或る探訪記者の話」 
...当分用向きは無いなと感じた...   
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」 
...その用向きをしてやつてゐた...   
室生犀星  「めたん子傳」 
...お計らい下さいましょうか」「水戸へくだる御用向きは」「甲辰の事について...   
山本周五郎  「新潮記」 
...おもな用向きはこちらの情勢をみるためでしょう」「もう帰ったのか」「まだいらっしゃる筈ですが...   
山本周五郎  「新潮記」 
...「同じことをなんど云わせればいいんだ」「私が用向きを聞きます」「侯には会わせないというんですね」「用向きを聞きましょう」六郎兵衛は黙った...   
山本周五郎  「樅ノ木は残った」 
...二人とも私の身分と用向きをよく承知しておられ...   
山本周五郎  「樅ノ木は残った」 
...お会い申す暇がないと申されます」「しかし手前の用向も同様...   
山本周五郎  「夜明けの辻」 
...肝腎の用向きも何も忘れた体(てい)である...   
夢野久作  「暗黒公使」 
...用向きの見当はつくであろう...   
吉川英治  「新書太閤記」 
...まだくどくどと火急らしい用向きが認(したた)めてある...   
吉川英治  「宮本武蔵」 
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