...急いで着のみ着のまゝの平生着(ふだんぎ)で飛出した...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...平生着(ふだんぎ)の上にコートだけを引つかけて歩いていた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...一生着るだけの衣裳(いしょう)に事欠かないほどのものを持っていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...ところへその嫂が兄の平生着(ふだんぎ)を持って...
夏目漱石 「行人」
...戸締(とじま)りをして夫の後(あと)から入ってきたお延は寝巻(ねまき)の上へ平生着(ふだんぎ)の羽織を引っかけたままそこへぺたりと坐った...
夏目漱石 「明暗」
...私は平生着(ふだんぎ)の次ぎのを被(き)て行きましたが...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...いずれ拝領物を一生着るといった肌合の人だろうが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いづれ拜領物を一生着ると言つた肌合の人だらうが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分で買つて来たと云つてゐたあの浅黄木綿で早手廻しな生着でも縫つて居るだらう...
牧野信一 「白明」
...何と思ったかお化粧も何もしない平生着(ふだんぎ)のまま...
夢野久作 「鉄鎚」
...それは母がいつも寝床の上に置いて寝る平生着(ふだんぎ)の帯締めで...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そうすると平生着(ふだんぎ)というものを持たない事になりますね...
夢野久作 「二重心臓」
...一生着ない!』『おいく(母の名)こんな物...
吉川英治 「紋付を着るの記」
...一生着ない、と若気なままに言いきって、あんなにもかんかんにまで病臥の心身をいからせた父へたいしてどう心で詫びるだろうか、まだ実感には持てていない...
吉川英治 「紋付を着るの記」
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