...そこで彼はそれから先きの幾年を諸人の見る前に鬱々と暮らして、あたかも樹木が石だらけの乾枯びた土のなかで静かに枯死するように、生色なく、生気なく、しだいに自分のからだを衰弱させて行った...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...それほどにここのすべては静まり返って、ひそとも動かず、生気なく、もの淋しかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...学校教師のように生気なく誠意なく見えるのは...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...すると私は生気なく...
豊島与志雄 「悲しい誤解」
...山麓(さんろく)のサナトリウムのあたりは毎日ただ生気なく曇っているだけなのに...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...あのやうに浅猿しい姿に変つて生気なく転げてゐた...
牧野信一 「冬の風鈴」
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