...長命寺の桜餅を糞臭いとは――僕は未だに生意気にもこの二人を田舎者めと軽蔑したことを覚えている...
芥川龍之介 「本所両国」
...生意気にも私をさしおいて...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...『おれも大だんなみたいにえろなったるぞ』と生意気にも思い続けていたのだ...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...彼は生意気にも、杖(つえ)を肩に担いで鼻唄を歌いながらヒョッコリヒョッコリと歩いています...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...小生意気にもいきなり飛びついてみたり...
薄田泣菫 「独楽園」
...などと生意気にも同氏にひそかに見込を附けていたのである...
太宰治 「惜別」
...三年生のときはT先生の磁力測量の結果の整理に関する仕事の御手伝いをしながら生意気にも色々勝手な議論を持ちだしたりした...
寺田寅彦 「科学に志す人へ」
...知らない物理学に就いて生意気にも弁証法があるとかないとかを口にしている...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...生意気にもいっぱしのペシミストがる資格はないね...
中島敦 「狼疾記」
...なんて物覚えが悪いんだろうなんて生意気にも思う...
長谷川時雨 「明治座今昔」
...まだ東西も知らぬ初学の上にては生意気にも片腹痛き言分といふべきなり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...生意気にもこのおれのいうことを聞かないのだな...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...生意気にも、ただの兵隊の小猿まで、笑うのです...
宮沢賢治 「さるのこしかけ」
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