...生唾(なまつば)が...
海野十三 「三重宙返りの記」
...少年達は呼吸(いき)をはずませ、その様子を人にけどられるのを恥じる気持もなく熱心に見入りながら、生唾を呑んだ...
中島敦 「プウルの傍で」
...生唾が舌の上を走った...
林芙美子 「新版 放浪記」
...生唾をのみこんだ気配だった...
火野葦平 「花と龍」
...生唾(なまつば)をのむような沈黙に堕(お)ち...
本庄陸男 「石狩川」
...常にゲツゲツと生唾気を吐いたり...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...口の中へ生唾が溢(あふ)れてきた...
山本周五郎 「七日七夜」
...ただ生唾(なまつば)をのんでいた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...おかみへ自首して出ます所存」「…………」連中はただ生唾(なまつば)呑んで聞いているばかりだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...森厳(しんごん)な生唾(なまつば)をのませていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...九郎兵衛は苦い生唾(なまつば)をのんでいた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...吐き気のような生唾(なまつば)を感じるのだった...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...生唾(なまつば)をのんでいるばかり……まったく...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...職人たちは、生唾をのんで、憤(いきどお)りの虫をころしていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...頼朝の怒っている――ほんとに怒りきっている苦々しげな面(おもて)を――生唾(なまつば)のんで見すえていた...
吉川英治 「源頼朝」
...泣いたりなどして)こう不快な気もむらむらと生唾(なまつば)になって湧いて来る...
吉川英治 「宮本武蔵」
...城太郎はそういいながら生唾(なまつば)をのんだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...喉(のど)に生唾(なまつば)をつかえさせた...
吉川英治 「無宿人国記」
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