...それでいて関西の地理に通じないころは何処か京都の郊外であるらしくかんがえながらはっきりところをつきとめようという気もなかったのであるがその御殿の遺跡は山城(やましろ)と摂津(せっつ)のくにざかいにちかい山崎の駅から十何丁かの淀川(よどがわ)のへりにあって今もそのあとに後鳥羽院を祭った神社が建っていることを知ったのはごく最近なのである...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...最早や無役の老旗本摂津守の上席に坐るのも遠くはあるまいと思われましたが――その年三月...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...御所の曹司から摂津の芥川城へ...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...松平遠江守とは摂津(せつつ)尼崎の城主松平忠栄(ただなが)の事であらう...
森鴎外 「大塩平八郎」
...それからは三人が摂津国屋を出て...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...老人は山城河岸摂津国屋の暖簾の中に入った...
森鴎外 「細木香以」
...あの衝当(つきあたり)にあるのが摂津国屋の墓でございます...
森鴎外 「細木香以」
...近畿ここで近畿(きんき)地方というのは便宜上、京都や大阪を中心に山城(やましろ)、大和(やまと)、河内(かわち)、摂津(せっつ)、和泉(いずみ)、淡路(あわじ)、紀伊(きい)、伊賀(いが)、伊勢(いせ)、志摩(しま)、近江(おうみ)の諸国を包むことと致しましょう...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...『摂津風土記(せっつふどき)』の残篇にも記事があり...
柳田国男 「山の人生」
...摂津守光辰さまであらせられます」「それに相違ないか」と光辰は重太夫に訊いた...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...文楽の人形劇にまで変化した我国の「傀儡」が摂津西宮神社の社人から出たのを思ふと...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...摂津の情勢は半日の間も猶予(ゆうよ)し得ぬものがあるし...
吉川英治 「黒田如水」
...――摂津方面一円は...
吉川英治 「黒田如水」
...摂津ノ住吉の住(じゅう)...
吉川英治 「私本太平記」
...摂津から来た正成の伝令だった...
吉川英治 「私本太平記」
...「摂津(せっつ)の荒木どのと組して...
吉川英治 「新書太閤記」
...摂津(せっつ)から大和路(やまとじ)を巡ってくる――そういったまま飄然(ひょうぜん)と旅に出た良人のことを...
吉川英治 「親鸞」
...摂津へ下って行った...
吉川英治 「平の将門」
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