...髪の毛は小刻みに生き物のようにおののいた...
有島武郎 「或る女」
...と思う間もなく牛乳のガラス瓶があとからあとから生き物のように隙(すきま)を眼がけてころげ出しはじめた...
有島武郎 「卑怯者」
...まるで生き物のようにとび歩くはずがないわ...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...赤い表紙が生き物のように反(そ)り始め...
梅崎春生 「桜島」
...それは生き物のようにしきりに動いていた...
海野十三 「海底都市」
...すると棚(たな)に並べてあった沢山の原書(げんしょ)が生き物のようにポーンポンと飛び出してきては...
海野十三 「赤外線男」
...霞んだ天気にはその姿が現実ばなれのした生き物のようにぼうと浮かんで巨人とも小びととも見当がつかなかった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...まるで生き物のように此を愛惜する様は人の想像以上であるかも知れない...
高村光太郎 「小刀の味」
...あの陶工の両手の間で死んだ土塊が真に生き物のように生長して行く光景を見ている瞬間には...
寺田寅彦 「空想日録」
...生き物のように息づいてるらしく思えて...
豊島与志雄 「沼のほとり」
...まるで生き物のように...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...旋風(つむじ)の風道(かざみち)にしたがって生き物のように高く低く舞い遊んでいたが...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...エレベータが生き物のようにぶるっと震えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...ひとつの無駄もなく生き物のようによせての兵をうち倒した...
山本周五郎 「日本婦道記」
...人気のない密房の中でタキシイドの肩からウォルトがひとり生き物のように匂って来た...
横光利一 「旅愁」
...陣幕は白い生き物のように...
吉川英治 「新書太閤記」
...生き物のようにはね返ってきた縄尻が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...生き物のように潜(ひそ)み込んでいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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