...甞てはその人の心身共に自分がすっかり握っていたのだという安心を得ようと悶える...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...甞ては優しい思い出となっていた妻の事さえ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...其王ペロイス甞て...
高木敏雄 「比較神話学」
...雄略天皇甞て、三諸山の神の形を見んと欲し、をして往て促えしむ...
高木敏雄 「比較神話学」
...甞てデシウス帝の迫害を受け...
高木敏雄 「比較神話学」
...今迄甞て知らない種類の焦慮に襲われてきた...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...甞てもそうだった...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...父の顔はこれまで甞て見たこともないほど朗かだった...
豊島与志雄 「楠の話」
...甞て道子と二人で甘い一日を過したことのある...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...山稼ぎの女はいくらあるか知れぬがお秋さん程のものは甞て似たものさへも見ないのである...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...太十も甞て人を打擲したことがなかった...
長塚節 「太十と其犬」
...然るにこの男が此の頃大変卑怯ではない人の分る事が分るのはどうしたことでせう?――この男は甞て心的活動の出発点に際し...
中原中也 「小林秀雄小論」
...甞て恋の女として苦しんだ様に母としても苦しんだ...
中原中也 「デボルド―※[#濁点付き片仮名ワ、1-7-82]ルモオル」
...甞て照らせし日輪は、甞ての日、その尖に穀粒さやぎし詰藁の中にくるまり今も猶、燃(とも)つてゐるのでございます...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...甞て私が学校を除籍せられた時...
二葉亭四迷 「平凡」
...甞てあなたの通つてゐた呼吸器病專門のS病院へ診察をうけに參りました...
水野仙子 「道」
...甞て南米に漂著せる人の絶無ならざるを證する爲に...
南方熊楠 「秘魯國に漂著せる日本人」
...甞て稗史小説の予約出版を業とする東京稗史出版社の社員来って曰く...
若林※[#「王+甘」、第4水準2-80-65]藏 「怪談牡丹灯籠」
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