...譯者甞て十年の昔...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...私が來てから甞て一度もさう言ふ大雨は降つたことがありません...
江南文三 「佐渡が島から」
...甞てはその人の心身共に自分がすっかり握っていたのだという安心を得ようと悶える...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...ラングが甞て諭ぜし如く...
高木敏雄 「比較神話学」
...その甞て思考せられ...
高木敏雄 「比較神話学」
...此三神甞て相共に...
高木敏雄 「比較神話学」
...甞てもそうだった...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...心平さんは甞て叫んだ...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...その上父は甞て近衛の聯隊に居たことがあって...
豊島与志雄 「楠の話」
...甞て放たれた小川へ...
豊島与志雄 「故郷」
...私は甞て両手を何物かに差出したことがあるでしょうか? 私は……私は何時も自分の胸に...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...甞て道子と二人で甘い一日を過したことのある...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...だが甞て乱暴したということもなくてどっちかというと酷く気の弱い所のあるのは彼の母の気質を禀けたのであった...
長塚節 「太十と其犬」
...太十も甞て人を打擲したことがなかった...
長塚節 「太十と其犬」
...甞て私が人々が伝統から学ぶことを余りに等閑にしてゐることを唱へるや...
中原中也 「芸術論覚え書」
...甞てしらじらしたことのない我等の脣(くち)を顫はせる手よ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...そのために私は甞ての日の自己統一の平和を...
中原中也 「我が生活」
...甞て南米に漂著せる人の絶無ならざるを證する爲に...
南方熊楠 「秘魯國に漂著せる日本人」
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