...在來の日本建築に在つては外界に對する獨立が曖昧であつたと同時に各室の獨立も亦甚だ不安であつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...今はその甚だ意を經ざりし小抒情詩世に行はれて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...政府と議会の関係は甚だしく兵備を掣肘する...
石原莞爾 「戦争史大観」
...終に貧富の懸隔が甚だしくなり...
丘浅次郎 「人類の将来」
...此種類は収穫が甚だ少ないため...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...今日最後の通牒(つうちょう)を受けて驚いて大急ぎで書いたので甚だ妙なものになった...
寺田寅彦 「スパーク」
...法律のこの種の使いわけは甚だ尤もで...
戸坂潤 「社会時評」
...そして政治的に甚だ多くの色々異った時代を経て来ている...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...隨つて喜怒愛憎の變轉甚だ迅速にして端睨す可からざるものありと...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...台湾永住の覚悟を持つ者は甚だ少いと云われる...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...小説の上ではスリリングな殺人事件も現實に近所に起つてみると甚だ以て有り難くない...
南部修太郎 「日曜日から日曜日まで」
...世俗の臆見ほど誤謬の甚だしいものはない...
萩原朔太郎 「青猫」
...当時支那道徳が形式上甚だしく尊重せられておったことと...
穂積陳重 「法窓夜話」
...眞率なる滑稽甚だ興あり...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...すべて日吉に二十一社ありて仏神の混合甚だしく...
南方熊楠 「十二支考」
...すると呉の宿将張昭は、甚だしく怒って、「待て...
吉川英治 「三国志」
...蛮軍が甚だしく振って...
吉川英治 「三国志」
...ところが、大将軍忠文を初め、副将国幹にも、全軍の将士にも、将門にたいして、どれ程な自信と意気があったか、甚だ疑わしい...
吉川英治 「平の将門」
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