...男たちのきらびやかな姿から受ける甘美な煽情で彼女はいつもいっぱいだった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...いまでは濃い色彩の着いた絵葉書のように甘美な思い出にさえなっていた...
太宰治 「姥捨」
...私はそのような甘美な物語の本にだって...
太宰治 「斜陽」
...蜜の如くに甘美なる命失ひ息絶ゆる 495第十三の牲は王...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...*死の神及び甘美なる眠の神に令下し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼の心がこれほど甘美な希望に浸ったことは...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...心身とも甘美な恍惚状態にあったのである...
豊島与志雄 「幻覚記」
...それはレナーの甘美な纏綿(てんめん)性とドゥレーパーのクラリネットの思いのほかなるうまさによるもので...
野村胡堂 「楽聖物語」
...甘美な夢を見るというお話で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...その眼に一種甘美な情緒を湛へたまま...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...それは甘い大水に呑まれかゝつてゐる――双葉(ふたば)は水に沈みつゝある――甘美な毒が...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そして目眩(めまぐる)しく甘美な陶酔に誘はれながら得体の知れぬ烈しい嫉妬感に襲はれた...
牧野信一 「南風譜」
...自分を魅了(みりょう)しているあの甘美な年少者に直面すると...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
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室生犀星 「愛の詩集」
...最も甘美な快楽は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...涙ぐましいほどに甘美な夢を...
夢野久作 「笑う唖女」
...その甘美な夢が、今、無残(むざん)にもタタキ破られてしまったのであった...
夢野久作 「笑う唖女」
...弁を開いてゆく甘美な花のように次第に複雑な膨らみを示して来るのだった...
横光利一 「旅愁」
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