...美女と二人きりで甘美な夢の国に遊びたいという武州公の願望は...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...フォーヌの午後の甘美な幻を鑑賞することによって...
寺田寅彦 「映画と生理」
...甘美なる芳醇我はもたらさむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼の心がこれほど甘美な希望に浸ったことは...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...私の孤独圏を甘美なものにしてくれるだろう...
豊島与志雄 「聖女人像」
...一種甘美な羨望(せんぼう)の念を私は覚えた...
中島敦 「光と風と夢」
...窓の中の甘美な情景というのは...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...一時日本の小説――特に甘美な恋愛を扱った婦人雑誌級の小説に...
野村胡堂 「探偵小説と音楽」
...云うに云えない甘美な思い出があるのです...
林芙美子 「清修館挿話」
...それは甘い大水に呑まれかゝつてゐる――双葉(ふたば)は水に沈みつゝある――甘美な毒が...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...墓のなかにはさぞ甘美な休息があるにちがいないという考えが...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...しやなり/\と恥らひを含んだ婦人達の最も慎しやかな姿のうちに夢を抱いてこそ真に得難い甘美な悩ましさを得られるのではなからうか――などゝ至極怪し気な衣裳論を持ち出したりした...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...なお甘美な回想に酔っているのを見る...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...甘美なる涙を含む「自己陶酔」の心理の裏面にはこの種の変態心理の多少を認め得ざる事なく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...涙ぐましいほどに甘美な夢を...
夢野久作 「笑う唖女」
...高氏は甘美な心地と...
吉川英治 「私本太平記」
...まだなにか女の甘美なにおいには乏(とぼ)しい...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼女を甘美な夢に誘うのだった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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