...自らすすんで日々甘美なものになってゆけ...
ジェイムズ・アレン James Allen 大久保ゆう訳 「朝に想い、夜に省みる」
...フォーヌの午後の甘美な幻を鑑賞することによって...
寺田寅彦 「映画と生理」
...蜜の如くに甘美なる酒のあふるゝ寶瓶を...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...――興奮させたり甘美な気持ちを与えたり...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...甘美なる幻像に喜ばさるるの癖がつきました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ダラーニ(ヴァイオリン)の二女流に甘美なカサド(チェロ)を加えたのがコロムビアの世界名盤集に入っている...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ひどい藪蚊に攻められながらも仙太郎は、美奈子に最後の恨みを言い、そして、どうしても自分というものに一顧も与える気が無かったら、思い切って美奈子を刺し、返す刃で自分も死んでしまおうといった、世にも狂暴なことを考えながら、窓の中に展開している、甘美な情景を、ワクワクしながら眺めているのでした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...二つの松川の接触点に当たる念丈岳と奥南岳との鞍部で送った甘美なる一夜についての思い出も語らなければならない...
細井吉造 「二つの松川」
...そのときは半分以上も字の意味が分らないままに自分勝手にそれをハイネ好みの甘美な詩に仕上げてしまっていた奴(やつ)が実はハイネの晩年の...
堀辰雄 「旅の絵」
...私が関東浪曲の甘美な感傷を溺愛するようになったのが...
正岡容 「わが寄席青春録」
...故に江戸にてダンセンと呼び炙(しゃ)食烹(ほう)食味極めて甘美なり...
南方熊楠 「十二支考」
...無上に甘美な短歌特有のポエジイを確立してゐる...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...甘美な女性的なリズムを愛したりした時代のあつたことを物語りたいのである...
室生犀星 「抒情小曲集」
...涙ぐましいほどに甘美な夢を...
夢野久作 「笑う唖女」
...鴎のゆるく飛び交う水面を拡がる水脈のような甘美な愁いがいっぱいに流れわたった...
横光利一 「旅愁」
...一そう強い甘美な酒を醸成する...
吉川英治 「私本太平記」
...まだなにか女の甘美なにおいには乏(とぼ)しい...
吉川英治 「新書太閤記」
...甘美な制度から遁(のが)れ得ていない...
吉川英治 「随筆 新平家」
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