...夏蔭の夢の甘さを吹く...
石川啄木 「鳥影」
...甘かったりさとうを抜いたり(辛いのはなかった)...
滝沢敬一 「ブイヨン・ドンゾール」
...悲惨な死に方などせずにすむのではなかろうかという甘い思いを幽かに胸にあたためはじめていた矢先に...
太宰治 「人間失格」
...甘んじて受納するけれど...
種田山頭火 「其中日記」
...甘草はよろしいな...
種田山頭火 「旅日記」
...此夫婦は来年此処で甘藷を掘ることは出来ぬのである...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...お民の言葉使には一体にわざとらしいまでに甘ったれた調子が含まれている...
永井荷風 「申訳」
...山の如く甘いもの...
中里介山 「大菩薩峠」
...間の抜けたビート糖の甘味にはどこか似通ったところがあるからであった...
浜本浩 「甘い野辺」
...この姉の追憶はいつも彼を甘美な少年の魂に還(かえ)らせていた...
原民喜 「秋日記」
...たゞ、彼女の声を、甘く胸に感じて、一層身が粉になつた...
牧野信一 「鏡地獄」
...彼に甘えて兄貴の悪口などを云ふと...
牧野信一 「スプリングコート」
...甘えるやうな笑ひを浮べて私の眼を見ました...
牧野信一 「晩春の健康」
...甘えて近づいて来る顔がまたいっそう美しくてかわいいのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...流石(さすが)の甘粕氏も必死となり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...岡ッ引なかまに甘くも見られるし...
吉川英治 「江戸三国志」
...その甘い歓楽に溺れこんで...
吉川英治 「剣難女難」
...末子の甘やかし程度でなく...
吉川英治 「私本太平記」
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