...甘酸(あまず)っぱい汁――たしかに地上でおなじみの蜜柑にちがいなかった...
海野十三 「宇宙戦隊」
...「老子の最後から二章目の章の終りに、甘其食、美其衣、安其所、楽其俗、隣国相望、鶏犬声相聞、民至老死不相往来という、その消極的無政府の社会が描かれてある...
大杉栄 「獄中記」
...甘えかゝつてゐるかのやうであつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...成功に甘えてらっしゃるんだわ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...少しく甘ったるい想像かも知れない...
外村繁 「落日の光景」
...甞て道子と二人で甘い一日を過したことのある...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...仙右衞門の女房は此晩茶うけの菜漬が甘いといふのでむしや/\噛つて饒舌つたので一番あとではひることになつた...
長塚節 「芋掘り」
...と考え定めた吾輩はにゃあにゃあと甘えるごとく...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ダラーニ(ヴァイオリン)の二女流に甘美なカサド(チェロ)を加えたのがコロムビアの世界名盤集に入っている...
野村胡堂 「楽聖物語」
...役人は知らず識(し)らずして賄賂(わいろ)の甘き穽(わな)に陥(おちい)らざるを得ず...
福沢諭吉 「旧藩情」
...あなたは五千ポンドで甘んじなければなりません...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...それらの酒といふのは、村の甘酒なんだ...
牧野信一 「ファティアの花鬘」
...とすれば女は殆ど無能力な動物を以(もつ)て甘(あま)ンじなければならん...
三島霜川 「青い顏」
...甘やかしていえば一本気とも云えるかもしれないが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
三好達治 「朝菜集」
...何故に砕きたるジャガ芋は丸(まる)の物より甘味多きや...
村井弦斎 「食道楽」
...我々のぶどう酒の甘美も自然が教えたものではなく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...甘えたい放題甘えますが...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??