...女に甘いはずはありませんから...
芥川龍之介 「二人小町」
...併し著者は此原質に甘んぜずに...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...鎮江に甘露寺と金山寺がある...
上村松園 「余齢初旅」
...――ここに甘味(うま)さうな...
薄田泣菫 「茶話」
...そんな甘い空想で...
太宰治 「正義と微笑」
...しかし腐れかけた果実(くだもの)は甘いものです...
田山録弥 「草みち」
...青や赤の縞になつたのをこつきり噛み折つて吸つてみると鬆(す)のなかから甘い風が出る...
中勘助 「銀の匙」
...品右衛門爺さんの行くところへ行くことを甘んじておりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...植民地的存在に甘んじていなければならない...
中谷宇吉郎 「北海道開発に消えた八百億円」
...それはレナーの甘美な纏綿(てんめん)性とドゥレーパーのクラリネットの思いのほかなるうまさによるもので...
野村胡堂 「楽聖物語」
...虫売りがくる――定斎屋と甘酒やだけが真夏になればなるほど日中炎天をお練りでゆくが...
長谷川時雨 「西洋の唐茄子」
...そこにおあつらえの甘い話が飛び込んで来た...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...それを割ると中からソーダ水のような甘酸っぱい水と...
宮原晃一郎 「椰子蟹」
...生意気な甘つちよろい考へなんぞ起したのは...
三好十郎 「地熱」
...甘利は死んでも小山の城はまだ落ちずにいた...
森鴎外 「佐橋甚五郎」
...わたしは一方を甘すぎないように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その境遇に心(しん)から同情して窃盗の助手を甘んじて引き受けている...
夢野久作 「暗黒公使」
...「かみなりを甘く考へてはいけませんよ」と...
吉川英治 「折々の記」
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