...處々色かはりたる石を甃(たゝ)みて紋を成せり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...苔蒸せる石甃(いしだたみ)の両側秋草の生ひ乱れた社前数十歩の庭には...
石川啄木 「葬列」
...周匝(あたり)にひゞく駒下駄の音を石甃(いしだゝみ)に刻み乍ら...
石川啄木 「葬列」
...岩が甃(いしだたみ)を敷いたようになっていて前岸(むこう)へ渉(わた)るにはぞうさもなかった...
田中貢太郎 「竈の中の顔」
...二つは低い石甃(いしだたみ)の壇(だん)の上に並んで立っていて春琴女の墓の右脇(みぎわき)にひと本(もと)の松(まつ)が植えてあり緑の枝が墓石の上へ屋根のように伸(の)びているのであるが...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...龍宮みたいな南京人のお宮では南京のお婆さんが甃(しきいし)のうへへ石ころを落してはなにか祈つてゐた...
中勘助 「銀の匙」
...石甃(いしだたみ)の上に落ちて...
夏目漱石 「草枕」
...狭い石甃(いしだたみ)の道をはさんで...
火野葦平 「花と龍」
...長い石甃(いしだたみ)を歩いて...
火野葦平 「花と龍」
...」彼は甃石(しきいし)の上に私を降ろした...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そしてその石甃の両側には...
堀辰雄 「三つの挿話」
...甃石(しきいし)の亀裂(さけ)ている個所もあり...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...クッキリと黄色い光線を浴(あ)びている甃石の上は...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...甃のところまで来ると...
宮本百合子 「犬三態」
...長いこと黙って甃のところからその犬と向いあって坐っている内に...
宮本百合子 「犬三態」
...街の甃石の上を見下ろしたが...
室生犀星 「末野女」
...一平民と同様に法廷の甃(いしだたみ)にひれ伏した位でありました...
夢野久作 「鼻の表現」
...甃石(しきいし)の上で銅貨を投げ合っていた車夫たちが参木の前へ馳けて来た...
横光利一 「上海」
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