...この頭でつかちな西瓜であつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...西瓜の甘さはその果心に初まり...
薄田泣菫 「独楽園」
...私には彼女がむしろ烏瓜の花のように果敢(はか)ない存在であったように思われるのである...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...南瓜(たうなす)も庭(には)の隅(すみ)へ粟幹(あはがら)で圍(かこ)うた厠(かはや)の側(そば)へ植(う)ゑた...
長塚節 「土」
...それで庭(には)の南瓜(たうなす)は一(ひと)つも減(へ)つて居(ゐ)ない...
長塚節 「土」
...試みに『蒸発皿』の巻頭にある「烏瓜の花と蛾」を開いてみるならば...
中谷宇吉郎 「文化史上の寺田寅彦先生」
...寝(ね)るや否や眼についた木瓜は二十年来の旧知己である...
夏目漱石 「草枕」
...六兵衛と重三は年こそ違え瓜二つだろう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それから井戸端へ參りました」「お前は?」「召使の猪之吉でございます」グロテスクな南瓜頭(あぼちやあたま)は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...客間(へや)の装飾は、日本、支那、西洋と、とりあつめて、しかも破綻(はたん)のない、好みであった、室の隅(すみ)には、時代の好(よ)い紫檀(したん)の四尺もあろうかと思われる高脚(たかあし)の卓(だい)に、木蓮(もくれん)、木瓜(ぼけ)、椿(つばき)、福寿草などの唐(から)めいた盛花(もりばな)が、枝も豊かに飾られてあった...
長谷川時雨 「江木欣々女史」
...丸く禿(は)げた頭の地膚(じはだ)が萎(しな)びた冬瓜(とうがん)のような色をしていた...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...あの方のおつくりになるやうな西瓜や甜瓜は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...相変わらずの柔道着で「瓜や茄子」や独劇などを演っていた(同じ頃この派に雌伏期のアチャコがいた)...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
......
正岡子規 「俳諧大要」
...その瓜を縦に切ってしまった...
柳田国男 「年中行事覚書」
...漢人は其の土地に高粱、大豆、黍、粟、蕎麦、玉蜀黍、小麻子、瓜、緑豆、小豆の類を作り、また近年は朝鮮人を小作として米を作つてゐると云ふ事であるが、すべて諸川の流域にあるので、汽車の中の私達の視野には全く其れらしい沃野を認められなかつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...宝蔵院で食べた瓜漬の味のように舌にわからないことはなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...二つに割つた大きな西瓜だの...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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