...敵と味方との前に玲瓏として突立つてゐられるやうになりたい...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...水の面(おもて)に映(うつ)りたるおのが姿に戀じにの玉玲瓏(ぎよくれいろう)の水仙花(すゐせんくわ)...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...再び玲瓏たる姿に接した...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...巖の中より滴るしづく、滴り/\て、凍りて大氷柱をなし、小龕をかこみて、白玲瓏たり...
大町桂月 「冬の榛名山」
...玲瓏(れいろう)玉を磨き上げたような容貌と相俟(あいま)って寸分の身揺ぎもしなかったが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...豁然として天地玲瓏...
種田山頭火 「行乞記」
...玲瓏(れいろう)玉を溶かせるごとき霊泉の中に紅白の蓮華が一時に咲き満ちたような感じがしたのであった...
寺田寅彦 「二つの正月」
...玲瓏の 380銀色の脚美はしきテチス近づきおとづるる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...』足銀色(ぎんしよく)の玲瓏のテチス答へて彼に曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...拜殿に掛けた父の最後の傑作――玲瓏(れいろう)たる名鈴の音に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...感傷至上の三昧は玲瓏たり...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...幸に君達の生命も玲瓏乎としてゐる...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...鏘々として鳴つて玲瓏たり...
牧野信一 「新興芸術派に就いての雑談」
...玉玲瓏(ぎょくれいろう)と中国で称する八重咲(やえざ)きの花が見られる...
牧野富太郎 「植物知識」
...玲瓏無垢な幸福をつくるために役立てられるというより...
宮本百合子 「幸福の感覚」
...天質玲瓏(れいろう)...
吉川英治 「三国志」
...白玲瓏(びゃくれいろう)たる十五夜の月が...
吉川英治 「三国志」
...月のせいもあろうか色の白さは玲瓏(れいろう)といいたいくらい...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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