...第二の途はその惡心を懺悔し盡すことが出來るほどに玲瓏透徹の人格となることである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...彼は無用の拘泥が天地と自己とを前にして玲瓏として生きむとする生活を曇らして...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...玲瓏に非ず、模糊に非ず...
大町桂月 「春の筑波山」
...巖の中より滴るしづく、滴り/\て、凍りて大氷柱をなし、小龕をかこみて、白玲瓏たり...
大町桂月 「冬の榛名山」
...かへつて私は万象玲瓏...
種田山頭火 「其中日記」
...近ごろにアインシュタインが突然第二の扉を蹴開(けひら)いてそこに玲瓏(れいろう)たる幾何学的宇宙の宮殿を発見した...
寺田寅彦 「案内者」
... 185精美盡して銀製の絃柱もてる*竪琴の玲瓏の音(ね)に其王者心樂む姿見る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...聲玲瓏の山鳥の姿をとりて身を潜む...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...玲瓏の 380銀色の脚美はしきテチス近づきおとづるる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ハイフェッツとベイの入れているもう一つの「ソナタ=変ロ長調K三七八」は技巧的には玲瓏(れいろう)たる良さを持ったもので...
野村胡堂 「楽聖物語」
...拜殿に掛けた父の最後の傑作――玲瓏(れいろう)たる名鈴の音に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...似るものもなく典雅玲瓏(てんがれいろう)として見受けられた...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...八面玲瓏一点無私のおもかげに添ひて...
樋口一葉 「琴の音」
...空へかえればそこに玲瓏たる永生が自分を待ちうけていてくれるのであろう...
久生十蘭 「金狼」
......
三好達治 「測量船拾遺」
...」卑弥呼のめでたきまでに玲瓏(れいろう)とした顔は...
横光利一 「日輪」
...玲瓏(れいろう)として涼し...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...その小汚(こぎたな)い窓の真正面にそれこそ玲瓏を極めた大富士の姿が曙のあやを帯びて如何にも光でも発するものの様に聳えているのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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