...人形の瞳は玲瓏(れいろう)と人を射て...
泉鏡花 「活人形」
...玲瓏(れいろう)たる江見の月に...
泉鏡花 「海異記」
...八面玲瓏(れいろう)の椿岳の才機は伊藤を助けて算盤玉以上に伊藤を儲(もう)けさしたのである...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...玲瓏(れいろう)として透徹(すきとをれ)るが暾(あさひ)の暉(かゞやき)たるはものに比(たぐ)ふべきなしと...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...・みんなもがれてこの柿の木は落葉するばかり・この山奥にも田があり蝗があそんでゐる・りんだうはつゝましく蔓草のからみつき・見はるかす野や街や雲かげのうつりゆくを十一月三日天地玲瓏として身心清明...
種田山頭火 「其中日記」
...玲瓏として透き徹つてゐて...
田山録弥 「海をわたる」
...玲瓏として珠のやうな湯が大理石の浴槽から一杯に溢れ落ちてゐた...
田山録弥 「浴室」
...玲瓏(れいろう)たる天界が目前に現われたようなものであったろう...
寺田寅彦 「科学者と芸術家」
...ハイフェッツとベイの入れているもう一つの「ソナタ=変ロ長調K三七八」は技巧的には玲瓏(れいろう)たる良さを持ったもので...
野村胡堂 「楽聖物語」
...玲瓏として輝くばかり...
野村胡堂 「江戸の火術」
...簷馬(ふうりん)の玻璃(はり)に透(とお)りては玉(ぎょく)玲瓏(れいろう)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...玲瓏無垢な幸福をつくるために役立てられるというより...
宮本百合子 「幸福の感覚」
...一たい此処にも月夜はあるが玲瓏(れいろう)たる光ではなく...
室生犀星 「みずうみ」
...その景観の玲瓏秀抜...
横光利一 「欧洲紀行」
...玲瓏(れいろう)円転として踊り廻る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...――それらの八面玲瓏(れいろう)ともいえる多能...
吉川英治 「三国志」
...いつ会っても玲瓏(れいろう)と笑えるあの顔は羨やましいものである...
吉川英治 「人間山水図巻」
...玲瓏(れいろう)な身になり切っていたつもりでも...
吉川英治 「宮本武蔵」
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