...第二の途はその惡心を懺悔し盡すことが出來るほどに玲瓏透徹の人格となることである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...彼は無用の拘泥が天地と自己とを前にして玲瓏として生きむとする生活を曇らして...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...人形の瞳は玲瓏(れいろう)と人を射て...
泉鏡花 「活人形」
...玲瓏に非ず、模糊に非ず...
大町桂月 「春の筑波山」
...其地如レ敷レ玉闕台映楼台玲瓏...
高木敏雄 「比較神話学」
...其地如レ敷レ玉、闕台映、楼台玲瓏、目所レ不レ見、耳所レ不レ聞、携レ手徐行、到二一大宅之門一、女娘曰、君且立二此処一開レ門入レ内、即七豎子来相語曰、是亀比売之夫也、亦八豎子来相語曰、是亀比売之夫也、茲知二女娘之名亀比売一、乃女娘出来、嶼子語二豎子等事一女娘曰、其七豎子昂星也、其八豎子者畢星也、君莫レ恠終焉、即立レ前引導、進入二于内一、女娘父母共相迎、揖而定坐、于レ斯称二説人間仙都之別一、二談議人神偶会之喜一、乃薦二百品之芳味一、兄弟姉妹等、挙レ杯献酬、隣里幼女等、紅顔戯接、仙歌寥亮神逶、其為二歓宴一、万二倍人間一、於レ茲不レ知二日暮一、但黄昏之時、群仙侶等漸々退散、即女郎独留、雙眉接レ袖、成二夫婦之理一、万葉詩人は「二人入居て、老もせず死にもせずして、永世に有けんものを」と歌い、『古事記』は海神の宮殿を形容して、「魚鱗の如(ゴト)作れる宮」と云い、二神結婚の条に、美智の皮八重を敷き、其上に畳八重を敷きしを記す...
高木敏雄 「比較神話学」
...145足銀色の玲瓏のテチス...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...玲瓏の 380銀色の脚美はしきテチス近づきおとづるる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...玲瓏として輝くばかり...
野村胡堂 「江戸の火術」
...拝殿に掛けた父の最後の傑作――玲瓏(れいろう)たる名鈴(めいれい)の音(ね)に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...玲瓏(れいろう)として水が垂れさうです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八面玲瓏一点無私のおもかげに添ひて...
樋口一葉 「琴の音」
...簷馬(ふうりん)の玻璃(はり)に透(とお)りては玉(ぎょく)玲瓏(れいろう)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「鏘々として鳴つて玲瓏たり……」――「おゝ...
牧野信一 「バラルダ物語」
...芸術家が変に玲瓏となるのは考えものね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...玲瓏とした楽しい音色をつづけた...
室生犀星 「みずうみ」
...天は玲瓏として透きとほり...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...月のせいもあろうか色の白さは玲瓏(れいろう)といいたいくらい...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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