...国を憂うる心は髪に挿(さ)した瑰(まいかい)の花と共に...
芥川龍之介 「金将軍」
...一息に瑰露(まいかいろ)を飲み干し...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...瑰(まいかい)の芳烈なる薫(かおり)か...
上田敏 「『新訳源氏物語』初版の序」
...瑰麗優美なる浦島説話なり...
高木敏雄 「比較神話学」
...しかしさういふ心持で俳句界に臨んでゐる人が今の処絶無であるから瑰((ママ))より始める積りで私は其方針を取つて居る...
高浜虚子 「進むべき俳句の道」
...海浜随処に瑰(まいかい)の花が紫に咲き乱れて汐風に香(かお)る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...野糞(のぐそ)放(ひ)る外(そと)が浜辺(はまべ)や瑰花(まいくわいくわ)大沼(一)津軽(つがる)海峡を四時間に駛(は)せて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...此が瑰(はまなす)の花で瑰の木は枝も葉も花も一切薔薇の木と異ならぬ...
長塚節 「佐渡が島」
...さうして余は手帖に挾んであつた瑰の花を出して一つ一つランプの下に並べた...
長塚節 「佐渡が島」
...佐渡の形見として余の手に殘つたものは小木の宿屋の美人がともし灯のもとにゆかしがつた手帖の間の瑰の花と此の草鞋とのみである...
長塚節 「佐渡が島」
...映画俳優の So-jin に似た瑰(グロ)な...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...瑰麗な表現には青年らしい覇気(はき)と光沢とがある...
野村胡堂 「楽聖物語」
...来てみると瑰(はまなす)の実ばかり落々たる砂丘まじりのなぎさがはてしもなくひろがり...
久生十蘭 「奥の海」
...あの瞬間の彼女の瑰麗な氷のやうな印象は今も鮮やかである...
牧野信一 「奇友往来」
...あの都は何んな細道を覗いても花飾美と瑰奇美と新鮮美に溢れてゐる...
牧野信一 「花束一つ」
...師事友人瑰源先生」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...支那では瑰(まいかい)は園中の物であるらしく...
柳田国男 「雪国の春」
...驚くばかり瑰麗(かいれい)な花となって開いた純な人生の芸術的観照と再現は...
米川正夫 「クロイツェル・ソナタ」
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