...眼の悪い馬琴は、その中にいる人々の間を、あぶなそうに押しわけながら、どうにか風呂の隅(すみ)をさぐり当てると、やっとそこへ皺(しわ)だらけな体を浸した...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...名器の琴になろうもしれぬ」そこで...
泉鏡花 「海の使者」
...馬琴としては因縁因果の解決を与えたのである...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...竪琴の糸の上を嵐のようにはしっているのだ...
海野十三 「恐竜島」
...其(し)が餘(あまり)琴に造り...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...琴平の流行祠があつたが今はすたれた...
田山花袋 「日光」
...三味線や月琴(げっきん)が茶の間の火鉢のところの壁にかかっている...
徳田秋声 「足迹」
...脈々として心琴をうつものがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...緋(ひ)の毛せんを敷いて二面の二絃琴にむかって座っている...
長谷川時雨 「神田附木店」
...あの琴爪で琴をひいているおけいのようすが眼に見えるようでふと肌寒くなった...
久生十蘭 「黄泉から」
...然し二人の「金の竪琴」は私の手にだけしかないのですから...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...素琴清調失知音...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...今一つは阿古屋(あこや)の琴責(ことぜ)めの舞台面になっております...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...馬琴の八犬伝を「俺の絵で売れるんだ」といった北斎ぐらいの自信は持っていたことでしょう...
夢野久作 「挿絵と闘った話」
...糸も何も張って無い古月琴(げっきん)を一挺抱えて弾いていた...
夢野久作 「白髪小僧」
...が、松琴尼は、ちらと、ほほ笑んだのみで、「お帰りか...
吉川英治 「新書太閤記」
...もしやこの琴爪(つめ)の主(ぬし)は』伝右衛門は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索