...恐らく書肆に対する義理合上拠ろなしに自分でも満足しない未成の原稿をイヤイヤながら引渡したに違いないのは前後の事情から明瞭に推断される...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...私達は大抵柄(がら)の小さいカナリヤに味方をしなければならぬ義理合(ぎりあひ)になつてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...例えば有為の青年を金や権勢や義理合やでとって抑えて本人のあまり気のすすまぬ金持の養子にしたり...
寺田寅彦 「マルコポロから」
...好んで邸に置いてやる義理合いはない...
富田常雄 「面」
...そう情(すげ)なく振切ってしまうわけにも行かない位の義理合いにはなっている...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...南条から頼まれた義理合いずくの交換条件を思い起しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...私の住める義理合のない家にゐるンですもの...
林芙美子 「浮雲」
...天砲の天頂打ちとおなじ理合であろう...
久生十蘭 「ひどい煙」
...いくら理合(りあひ)をつくして云つても何のききめがないものであると云ふことは明らかであるけれど...
平出修 「計画」
...いくら理合(りあひ)をつくして云つても何のききめがないものであると云ふことは明らかであるけれど...
平出修 「計畫」
...丁度魚の水を吸て生活て居ると同じ理合にて...
福澤諭吉 「養生の心得」
...ちょうどそれと同じ理合でしょう...
正岡容 「初看板」
...ほぼ同じ理合と言えよう...
正岡容 「寄席」
...理合(きめ)は粗(あら)いのに...
三島霜川 「青い顏」
...第一血色(けつしよく)の好(よ)いのと理合(きめ)の濃(こまやか)なのとが...
三島霜川 「平民の娘」
...右ようの理合で、この藩にもそういう侍がいた...
山本周五郎 「思い違い物語」
...日幡への義理合(ぎりあい)があっては正直を語れまい...
吉川英治 「新書太閤記」
...お家様の義理合いでやむなく一時の匿(かく)れ家(が)を...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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