...形而上学は、現象界を超えた領域に焦点を当てた学問分野です...
...人は現象界の流轉に漂はされる無常の存在である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...というのは科学的進化論はただ現象界のことにのみとどまる...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...現象界の彼岸に応用して実在を多数と見て(Dinge an sich)分量の範疇をこれに応用したことは...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...進化論のようなすでに運動を予想したる現象界の科学的理法によって解釈し得られると思うべきではない...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...そのような法理は運動あって以上の現象界にとどまるものと見るほかないのである...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...時間・空間や因果関係は専ら現象界にだけ行なわれる表象の形式だと考えた処から...
戸坂潤 「科学論」
...現象界は、単なる現象ではなくて、いつも本質――物そのもの――の現象でしかない筈であり、現象の統一的把握は当然現象の本質的把握に導く筈であり、即ち本質の把握にまで、物自体の把握にまで、導かれねばならぬ筈ではないか...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...併しかく云っても無論時間空間による現象界だけが客観であるという意味ではない...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...と云うものは凡(すべ)て是等(これら)の現象界の奥に自己の本体はあって...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...もしくは現象界の実体に存するかという...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...現象界に存するものは...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...後者は空間の現象界から...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...小説の世界は「現象界」「経験界」に属すとされる...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...客観の現象界にも考えられる...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...外的な現象界と直接つながっていて...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...現象界も芸術作品の意味構造も破壊されているように見えるため...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...眼に見える現象界のことなど...
横光利一 「夜の靴」
...他の一切の現象界の習慣は顛覆(てんぷく)していく...
横光利一 「夜の靴」
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