...軽焼が疱瘡痲疹の病人向きとして珍重されるので...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...殊に此書は欧羅巴刊行の書籍中漢字を組入れた嚆矢としてビブリオファイルに頗る珍重される稀覯書である...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...茸の中で殊に珍重されるのはマイタケとコウタケとである...
高村光太郎 「山の秋」
...今述べるのは現存して支那の學者に珍重される二三のものを撰り出したのである...
内藤湖南 「平安朝時代の漢文學」
...こんな變物がどうして世の中を渡れやうかと思ふと腕が拔群であるためにどこへ行つても珍重されるので彼はむしろ心中に苦しみがない...
長塚節 「我が庭」
...眼と云えば一個二個でも大変に珍重される...
夏目漱石 「草枕」
...これは世間から大変珍重される...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...いわゆる蓮月焼を世人から珍重されるようになるのは...
服部之総 「蓮月焼」
...山椒は小粒で珍重されると高い事をいふに...
樋口一葉 「わかれ道」
...非常に珍重されることとなったのも道理である...
三上義夫 「芸術と数学及び科学」
...わが軍隊の間に羚羊(かもしか)の革や麻織の垢じみた胴衣*が珍重されるようになったか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...日本で珍重される赤絵(あかえ)の「魁」...
柳宗悦 「工藝の道」
...南部椀(なんぶわん)と呼んで珍重される椀は...
柳宗悦 「陸中雑記」
...いずれは珍重される時代も来ることであろうが...
柳田国男 「故郷七十年」
...それが却って珍重されるちからともなり...
山本周五郎 「菊屋敷」
...それは嗜好品(しこうひん)としてはかなり珍重されるが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...今は滅法珍重される清親の風景画も当時は西洋臭いとて一向さわがれず...
山本笑月 「明治世相百話」
...殊のほか珍重されるのである...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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