...余は先人及び今人と一致することを恥ぢずして寧ろ内的必然を離れたる珍説を恥とする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...大は世界の形勢より小は折花攀柳(はんりゅう)の韻事まで高談放論珍説贅議(ぜいぎ)を闘(たたか)わすに日も足らずであった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...熊に助られしとは珍説(ちんせつ)也語りて聞せ給へといひしに...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...また鰻の筋の珍説も...
太宰治 「惜別」
...もし珍説あらば承りたし...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...失業救済のために必要であるという珍説さえ生じることになると...
戸坂潤 「技術的精神とは何か」
...単に奇説や珍説に限らず...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...10-6というのが極めて広い意味での物理恒数(こうすう)であるというような珍説を出した人もある...
中谷宇吉郎 「地球の円い話」
...ながく住みしかびの古屋をあとにして気の清む野辺に吾れは呼吸せむ珍説クソツバキ矢田挿雲氏の著された書物に『江戸から東京へ』と題するものがある...
牧野富太郎 「植物記」
...臭椿を「くそつばき」としたもんだから今ここに端なくも「珍説クソツバキ」の珍題を生ずるを余儀なくされた...
牧野富太郎 「植物記」
...何がな珍説を出さんとする輩これを見て兎の雌に睾丸あり雄に牝戸ありとしたらしい...
南方熊楠 「十二支考」
...何か珍説を申そう...
南方熊楠 「十二支考」
...支那へ往ねば聞き得ぬ珍説を多く書入れある...
南方熊楠 「再び毘沙門に就て」
...これは実に驚くべき珍説で...
武者金吉 「地震なまず」
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