...(これは雑誌社としてはまつたく珍奇な事であるから殊更に書いたのである...
宇野浩二 「思ひ出すままに」
...さまで珍奇なものではなかった...
海野十三 「生きている腸」
...実に珍奇な船首像を見た...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...降りて来ると胴体の広い場所に珍奇な道具などを並べ...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...この颱風のおかげで南洋方面や日本海の対岸あたりから意外な珍客が珍奇な文化を齎(もたら)して漂着したことがしばしばあったらしいということが歴史の記録から想像されるからである...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...近着の雑誌リリュストラシオン(3)に「黙示録に現われたる飛行機と科学戦」と題する珍奇な絵入りの読み物がある...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...何か特別な際だった珍奇なものででもあるかのように想像し易い...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...すばらしい珍奇な飲物を拵えるという念願をもっていて...
豊島与志雄 「霧の中」
...人間の最大幸福は短い一生の間に最も多くの變化と最も珍奇なものを見る事であるならば此の點に於て自分は頑固保守の英國に生れなかつた事を神に謝する...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...この珍奇な小動物の思ひがけない出現と共に...
中島敦 「かめれおん日記」
...どんな珍奇な生物がいるかもしれないし...
中谷宇吉郎 「比較科学論」
...もしも珍奇な破天荒な事実を明かす人のみが偉いと思ったら先ずさしあたり巣鴨近傍に行ってみるがいい...
新渡戸稲造 「イエスキリストの友誼」
...いずれも珍奇な好尚(こうしょう)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...そして棕梠(しゅろ)だのオリイブだのの珍奇な植物がシンメトリックな構図で植わっている美しい庭園をもった...
堀辰雄 「旅の絵」
...珍奇な楽器を抱(かか)えた盛装の軍楽隊の一団が練り込んで来て...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...声の珍奇な太さなどにも何か馬を聯想するところがあるらしい――などゝ...
牧野信一 「心象風景」
...或は珍奇なる文書ではなからうか...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...やはり精神病者の心理状態の不可思議さを表現(あらわ)した珍奇な...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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