...さまで珍奇なものではなかった...
海野十三 「生きている腸」
...屹立する感傷と珍奇なる言語とを振りかざしている――それも顕著に...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「詩とマイクロホン」
...何か変った珍奇なものにぶつかりたいという...
大下宇陀児 「乱歩分析」
...時を移さず珍奇な肴が前に列べられた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「織成」
...それでこの珍奇な交渉は絶えてしまった...
寺田寅彦 「自由画稿」
...この颱風のおかげで南洋方面や日本海の対岸あたりから意外な珍客が珍奇な文化を齎(もたら)して漂着したことがしばしばあったらしいということが歴史の記録から想像されるからである...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...全く死滅しないまでも山椒魚(さんしょううお)か鴨(かも)の嘴(はし)のような珍奇な存在としてかすかな生存をつづけるに過ぎないであろう...
寺田寅彦 「俳句の型式とその進化」
...園中には無数の珍奇なる花卉を蓄へり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...人間の最大幸福は短い一生の間に最も多くの變化と最も珍奇なものを見る事であるならば此の點に於て自分は頑固保守の英國に生れなかつた事を神に謝する...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...そう珍奇な物ではなかろうが...
中里介山 「大菩薩峠」
...珍奇なニーユスを仕入れて來るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...又一つにはそれらが珍奇な種類の花ばかりのために...
堀辰雄 「おもかげ」
...でなければ彼等は日増に種々様々なる珍奇な試問や訓練なるものが重ねられるのに辟易して...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...飽くまでも私達の珍奇な剣闘振りに怖れを抱いてゐる彼等は思はず哄笑を挙げながらも...
牧野信一 「武者窓日記」
...珍奇な可憐味を覚へるばかりでなく...
牧野信一 「露路の友」
...或は珍奇なる文書ではなからうか...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...天井(てんじょう)知らずに珍奇なお茶を手に入れては...
夢野久作 「狂人は笑う」
...珍奇な鳥の羽に飾られた王冠...
和辻哲郎 「鎖国」
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