...何も珍しい事のない單調な家庭では...
石川啄木 「鳥影」
...さち子には珍しいわらぶきの家もあった...
江戸川乱歩 「影男」
...世にも珍しい名器を掘り出したことを聞いて...
薄田泣菫 「小壺狩」
...これは珍しいと窓の所に近よって見ると...
高浜虚子 「丸の内」
...それは二十歳(はたち)ばかりの珍しい美人であった...
田中貢太郎 「黄英」
...盛大な宴会を開いて人間の村での珍しい見聞談を語り聞かせ...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...日本にたった二つとか三つとかしかない珍しい標本をいくつか持っているという自慢を聞かされない学生はなかったようである...
寺田寅彦 「埋もれた漱石伝記資料」
...十国峠(じっこくとうげ)までの自動車専用道路からの眺望は美しく珍しい...
寺田寅彦 「箱根熱海バス紀行」
...まだ土が珍しいから...
中里介山 「大菩薩峠」
...使いの者がお手紙を持って参りました」「何? 手紙? 珍しいことがあるものだな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あれだけの珍しい才能の人に賑(にぎ)やかしにばかり反(そ)れていった一面も見なければならない...
長谷川時雨 「江木欣々女史」
...珍しいところに遊びにつれて行ってもらったときにそのことをしるしたり...
羽仁もと子 「女中訓」
...三郎 おおこれは珍しい...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...なかなか珍しい効能があるのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...このお稽古の時に珍しい秘曲もお弾きになるのであろうことを予期して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いわゆる名主・庄屋の元の形を示す名称として存するのは珍しい...
柳田國男 「地名の研究」
...珍しい事件であったに相違ないが...
柳田国男 「山の人生」
...真に珍しいといえる新発見の一資料に接することができた...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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