...これを結びたる天糸は、本磨き細手の八本撚(よ)りにて、玲瓏たる玉質、水晶の縄かとも見るを得べく、結び目の切り端の、処々(しょしょ)に放射状を為すは、野蚕(やさん)の背毛(はいもう)の一叢(むら)の如し...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...要するに玲子は非常の際...
海野十三 「獏鸚」
...再び玲瓏たる姿に接した...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...巖の中より滴るしづく、滴り/\て、凍りて大氷柱をなし、小龕をかこみて、白玲瓏たり...
大町桂月 「冬の榛名山」
...玲瓏玉の如く潔い」斯く考へる事が春三郎に取つて此上無き慰藉であつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...真砂子、立子、宵子、嵯峨、玲子と共に...
高浜虚子 「六百句」
...玲ちゃんと大屋五郎と一緒にしておきたかった...
高見順 「如何なる星の下に」
...そのため玲子の生命をも奪って行ったというような大変な関係であったことを...
高見順 「如何なる星の下に」
...二三年来特に駄目になったものがございましてな」「あッはゝゝゝゝ」「玲瓏(れいろう)々々老いたるを奈何(いか)にせん」と...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...足銀色の玲瓏のわが母テチス示し曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ハイフェッツとベイの入れているもう一つの「ソナタ=変ロ長調K三七八」は技巧的には玲瓏(れいろう)たる良さを持ったもので...
野村胡堂 「楽聖物語」
...簷馬(ふうりん)の玻璃(はり)に透(とお)りては玉(ぎょく)玲瓏(れいろう)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...玲瓏とした楽しい音色をつづけた...
室生犀星 「みずうみ」
...玲子は思わずホッとタメ息を吐(つ)いた...
夢野久作 「継子」
...……ことによるとこれはソンナ風にして玲子さんを欺して家(うち)を飛び出さして...
夢野久作 「継子」
...……お母さんは玲子さんよりも年上です...
夢野久作 「継子」
...天は玲瓏として透きとほり...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...その小汚(こぎたな)い窓の真正面にそれこそ玲瓏を極めた大富士の姿が曙のあやを帯びて如何にも光でも発するものの様に聳えているのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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