...この故に軍人の誇りとするものは必ず小児の玩具に似てゐる...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...芋がしらの水差しを玩んで――つまり前にも言ったように...
芥川龍之介 「出来上った人」
...鉛の兵隊やゴムの人形と一つ玩具箱(おもちやばこ)に投げこまれながら...
芥川龍之介 「雛」
...こんな玩具(がんぐ)が流行(はや)りだしたってえ訳かい」「玩具(おもちゃ)じゃありませんよ...
海野十三 「空襲葬送曲」
...この犬を愛育したか君寵(くんちょう)を失った後宮(ハレム)の宮女たちがこの犬を愛玩したか...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...單(たん)に玩弄品(ぐわんろうひん)たるか未だ詳(つまびらか)ならずと雖も...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...それから散々(さんざん)玩具にした揚句(あげく)に...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...彼は甘んじて秀子の玩弄に一身を投げ出した...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...人力車は玩具(おもちゃ)のように小(ちいさ)く...
永井荷風 「銀座」
...青と赤の玩具のやうな小蟹共が一齊に逃げ出す...
中島敦 「環礁」
...まず玩具箱をひっくり返したような騒ぎである...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...玩具(おもちや)の風車も其處にはなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さう云ひながら自分は下らない玩具になりさがりたがってゐるのを...
原民喜 「玩具」
...時計の上にくつついてゐる小さな鳥の玩具が一秒毎に向を変へて動いてゐる...
原民喜 「鎮魂歌」
...艦長が玩具(おもちゃ)半分(はんぶん)に蝙蝠傘(かわほりがさ)を一本買(かっ)た...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...――久しく使はないうちに子供に蒸汽機関の代りに玩具にされてすつかり役に立たなくなつてゐるのを知つて私が...
牧野信一 「悪筆」
...騎手も馬も丘から見ると玩具の大きさだつた...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...飛んだり跳ねたり変ったりの花川戸の助六の玩具を持っておとなしく遊んでいた...
正岡容 「寄席」
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