...『天使』につきての大胆率直なる啓示である...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...徳川期の美女に託して描いた母への追慕の率直な表現であり...
上村松園 「作画について」
...帆村は勢い率直な質問をこの男に向ってする勇気を得たのだった...
海野十三 「爬虫館事件」
...しかし依然としてはしはしした率直な調子で言った...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...聴衆にたいする率直な信頼の念と...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ドイツ人はいつも率直な驚きを示すのであるが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自然と人生とにたいしていっそう新鮮な印象といっそう率直な享楽とを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...激しやすい大袈裟(おおげさ)な率直なしかもたえず人生に欺かれてる精神が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...市民的に尊大な威圧的な堂々たる率直な作法を持っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...野性的で率直な態度は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...兄弟もみな率直ないいひとたちばかりなので...
久生十蘭 「キャラコさん」
...率直な男だったら...
久生十蘭 「湖畔」
...もう少し教養のある、率直な人は、小説を読むと、実生活のひどい単調と冷酷無常な現実とから一時的に逃避できるから、一種の麻酔剤として、精神的刺戟として小説を読むのだと答へるであらう...
平林初之輔 「商品としての近代小説」
...実際、私の放縦な仲間たちのなかで、あの快活な、率直な、寛大なウィリアム・ウィルスン――オックスフォードでもいちばん高潔でいちばん気前のいいあの自費生――彼の乱行は青年の放肆(ほうし)な空想のさせる乱行にすぎず――彼の過失はまねのできぬ気まぐれにすぎず――彼のいちばん暗い悪徳も無頓着(むとんじゃく)な血気にまかせてする放蕩にすぎない(と彼の取巻き連の言う)あのウィリアム・ウィルスン――がそういうようなことをしようと疑うよりは、むしろ自分の気が確かかどうかを問題にしようとしない者がいたろうか?もうはや二年もそんなふうにして私はいつも首尾よくやってきたが、そのころ、その大学へ、グレンディニングという若い成金(なりきん)の貴族――人の噂(うわさ)によるとヘロオデス・アッティクス(9)のような金持で――また彼の富はそのようにたやすく手に入れたものだそうであった――が、入ってきた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...君の率直な眼がもの憂げに私に微笑みかけてゐるのを...
シャルル・ゲラン Charles Guerin 堀辰雄訳 「ジャム、君の家は」
...自由率直な言動も...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...または、あんな簡単、率直な定型が、どうしてあんなに色々に美しく感ぜられるのであろう……という事は、能楽愛好者の皆不思議がるところであると同時に、説明に苦しむところである...
夢野久作 「能とは何か」
...素人の無の頭をそのまま自然に有の線としてゆく明快率直なものが...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
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