...猿股(さるまた)やズボン下や靴下にはいつも馬の毛がくっついているから...
芥川龍之介 「馬の脚」
...その中でも、顔や手首のまつ黒なのが、機関兵で、この連中は今度の盗難に、一時嫌疑をかけられた事があるものですから、猿股までぬいで、検(しら)べるのならどこでも検べてくれと云ふ恐しいやうな権幕です...
芥川龍之介 「猿」
...猿股を渡すという手はずであった...
芥川龍之介 「水の三日」
...私は時に猿股の紐がぬけた時...
石井柏亭 「大切な雰囲気」
...もう一度小舎に戻って、猿股一つになり、雨の中を走って風呂場に行く...
石川欣一 「可愛い山」
...猿股を、なるべく雨のかからぬような、枝にひっかける...
石川欣一 「可愛い山」
...早く家へ入って猿股(さるまた)をはいてこんか」と...
海野十三 「空襲警報」
...まあ一杯やんなよ」紫繻子の猿股は...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...深山木はその時猿股一つで...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...「猿股も脱(はず)しちまえ...
徳永直 「眼」
...小泉さんは教授室で猿股一つになって...
中谷宇吉郎 「ジストマ退治の話」
...猿股一つで済まして皆(みん)なの前に立っているこの西洋人がいかにも珍しく見えた...
夏目漱石 「こころ」
...何か工夫はあるまいかと十年間考えてようやく猿股(さるまた)を発明してすぐさまこれを穿(は)いて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...猿股期、羽織期の後(あと)に来るのが袴期(はかまき)である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...猿股一つの上に合羽(かっぱ)を着て作業しようと決心でいた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...猿股までまる出しになって皆笑っちまった...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...猿股を穿いてゐないんだよ...
牧野信一 「眠い一日」
...ワイシャツから猿股(さるまた)まで検査した...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??