...もし狼籍者でゞもあつたなら...
芥川龍之介 「地獄變」
...亦(また)一の狼籍(ろうぜき)たる様を目撃せり...
石井研堂 「東京市騒擾中の釣」
...その乱暴狼籍(らんぼうろうぜき)驚くべきものあり...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...其中には銀細工やニッケル細工の小(こま)かい精巧なものが倒れたり破れたりして狼籍し...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...其外にも如何なる貴女紳士の春の粧いを凝らすの料ともなるべき粧飾品や化粧品が焦げたり泥塗れになったり破れたりしてそこらこゝらに狼籍散乱して...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...とうとうそこでほんとうに化け物の狼籍(ろうぜき)の跡を見たのだった...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...壻(むこ)に恨(うらみ)ある者事を水祝ひによせてさま/″\の狼籍(らうぜき)をなす人もまゝありて...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...磨き清められた室内は乱暴狼籍を極めて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...庭上落葉狼籍たり...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...路は狼籍を極めて山に從ひて走る...
長塚節 「草津行」
...草鞋の痕がいかにも狼籍で...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...まずは前代未聞とも申すべき狼籍ぶりで...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...「だいぶ狼籍(ろうぜき)だね」と云いながら紅溜(べにだめ)の膳を廊下へ出す...
夏目漱石 「虞美人草」
...寝巻の裾(すそ)へ雉猫(きじねこ)を押し込むという乱暴狼籍(ろうぜき)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...軍勢於二味方地一乱妨狼籍(ろうぜき)輩可レ為(たるべき)二一銭切一事...
穂積陳重 「法窓夜話」
...狼籍者(ろうぜきもの)は雲を霞と逃げ失せて...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...狼籍(ろうぜき)の限りを尽して身の置き処無きまゝに...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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