...休みを与えらるるのは彼ら飢えた狼に肉を見せびらかすと同じことである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...狼に似たような犬をつれてのろのろうごいている漁師は海豹(あざらし)漁夫ともエスキモーとも受けとれた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...続いて後からまた狼の眼が光りだした...
田中貢太郎 「鍛冶の母」
...飛脚は刀を抜いて怪狼に飛びかかってその咽喉元を刺し通した...
田中貢太郎 「鍛冶の母」
...互に屈(く)せず奮然と餓狼の如く突き進む...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...獲物を再びつかんだ狼(おおかみ)のごときものと主人に再びめぐり会った犬のごときものとがあった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...越前に軽くこういわれて、瞳をみられると、帯刀は、看破しているのかな、とさえ考えて、軽く狼狽したが、「足下(そこもと)の判断に間違いはあるまいが――」「いかにも、笠の真偽でなく、判断の当、不当」「と、申すと?」「笠は、誰かの悪戯(いたずら)かも知れませぬが――」と、いって越前は俯いた...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...狼狽(ろうばい)しつつ...
中里介山 「大菩薩峠」
...送り狼というやつかな」と前なる頭巾が...
中里介山 「大菩薩峠」
...草原の牝狼が、白けた冬の月の下で飢に惱みながら一晩中凍(い)てた土の上を歩き廻る辛さを語ることもある...
中島敦 「狐憑」
...狼藉者は何者で御座(ござ)る」三文字紋弥はいきなり勢(いきおい)立ちました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...すべて羊の皮をきた狼(おおかみ)であり...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...すこし狼狽した顔で...
火野葦平 「花と龍」
...狼のような黒目には恐怖すらない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...一族狼害を免がると信じた旨明記しある...
南方熊楠 「十二支考」
...自分の悪い頭はどんなに暗示を受けて狼狽(うろた)え出すかしれないと由良は思ったので...
横光利一 「馬車」
...備えるに狼狽(ろうばい)したほどであった...
吉川英治 「三国志」
...その歓呼と狼煙(のろし)の下に...
吉川英治 「新・水滸伝」
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