...狸などの入りませぬやぅぅ...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...性格にも狸と言ふ所なし...
芥川龍之介 「学校友だち」
...婆さんを殺した古狸(ふるだぬき)はその婆さんに化(ば)けた上狸の肉を食はせる代りに婆さんの肉を食はせたのです...
芥川龍之介 「教訓談」
...狸の莫迦囃子の聞えるのは勿論...
芥川龍之介 「少年」
...あの帽子に化けている狸おやじを征伐するより外(ほか)はない...
有島武郎 「僕の帽子のお話」
...これを狐狸(こり)の所業に帰し...
井上円了 「おばけの正体」
...然し 渠等の 目に 映ずるのは、ただ焼け残つた 赤煉瓦 の 道庁、開拓紀念に 最も 好箇な 農科大学、いつも 高い 煙突の 煙を 以つて 北地を 睥睨 する 札幌ビール工場、製麻会社、石造の 拓殖銀行、青白く 日光の 反射する 区立病院、大通り 散策地の 諸銅像、北海タイムス、中島の 遊園、北一条の 停車場、南一、二条 の 繁栄、狸小路、遊廓、(それらの 物には、すべて、内地から 入り込んだ 放浪者 の珍らしむ 価値は 殆ど なからうでは ないか?)放浪者は 寧ろ その他に 注意する ものが ある、積雪に 堪へる 様に 造つた平家(ひらや)の 棟つづき、停車場通り の アカシヤ街、枝葉は 幹に 添つて 箒の 如く 空天に 逆立つ 白楊樹(内地で 云へば、いてふの 格、)開拓者が ところどころ 道に 切り残した アカダモ(ハル楡)の 大木、道ばたに 植ゑ並べた イタヤもみぢ の 繁り...
岩野泡鳴 「札幌の印象」
...自分は奈良公園に鹿と一緒に狸をも飼つてみたいと思ふものである...
薄田泣菫 「茶話」
...狸に対して或る種の復讐を加へてやらうといふ心が動いてゐる...
太宰治 「お伽草紙」
...狸(たぬき)の腹鼓(はらつづみ)...
太宰治 「古典竜頭蛇尾」
...其処(そこ)には所夫のかわりに一匹の大きな狸が血まみれになって倒れていた...
田中貢太郎 「狸と同棲する人妻」
...でなければ狸寝(たぬきね)入りをするのであるが...
谷崎潤一郎 「客ぎらい」
...すると狸はいませんでしたが...
豊島与志雄 「狸のお祭り」
...狸(たぬき)の鳴(な)き声を聞(き)いた者がありませんでした...
豊島与志雄 「人形使い」
...巌とはいうけれども、本来、ここにこういう岩石が構成されているという地質のところではないのですから、何かその昔の、相当宏大なる建築の名残(なご)りでなければならないところの巌と巌との間にはさまって、快眠を貪っているところだけを見れば、誰にも動物! むじなとか、狸とか、或いは穴熊とか言ってみたくなるでしょうが、こうしてむっくりはね起きて、その瞬間、歯切れの悪くないタンカを飛ばしたところを見れば、もちろんこれも動物の一種には相違ないが、その意外なる存在に少々驚き呆(あき)れしめる...
中里介山 「大菩薩峠」
...相變らず狸囃子は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...狸穴に着いたのは昼少し過ぎ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...狐、狸、猿、狼、虎――瞬間の輸贏(ゆえい)に賭ける、いろいろな眸(まなざし)を、客たちは女の手元に集中する...
火野葦平 「花と龍」
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