...狷介なんかも兄貴に絶交して遣らうなんて云つてゐた...
石川啄木 「鳥影」
...九 椿岳の人物――狷介不羈なる半面椿岳の出身した川越の内田家には如何(いか)なる天才の血が流れていたかは知らぬが...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...例えば西園寺(さいおんじ)侯の招宴を辞する如きは時の宰相たり侯爵たるが故に謝絶する詩人的狷介(けんかい)を示したもので政治家的または外交家的器度ではない――という...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...頭の鋭い狷介(けんかい)な老人で...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...其の実質概して狷介にして余裕なし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其の頭脳余りに窮屈にして狷介なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...死んだ伯父は「狷介(けんかい)ニシテ善(よ)ク罵リ...
中島敦 「斗南先生」
...以前はれっきとした直参(じきさん)じゃが――」「御当主は?」「御家族と申しては御舎弟狷之介(けんのすけ)様たったお一人...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この私が確かに見たんだから間違いはあるまい」狷之介は肩などを怒らしながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「狷之介が曲者を見たとどうして解ったんで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「矢吹狷之介(やぶきけんのすけ)と言うてな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...弟狷(けん)之介...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「狷之介が曲者を見たと何うして解つたんで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...狷介なのが玉に傷...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...慮外な仕儀で、前後のさまもとりとめないほどだが、狷介不覊の、剛直のと世間から囃し立てられている俺にとって、この不都合は災厄以上のものであった...
久生十蘭 「湖畔」
...早速要点に触れさせて頂きます」真名古の狷介不屈と来たら...
久生十蘭 「魔都」
...儀は狷介(けんかい)」とは...
吉川英治 「三国志」
...慨世(がいせい)の気があり過ぎてかえって世に容(い)れられぬ狷介(けんかい)の男どもだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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