...三男の狷介と云ふのが靜子の一歳下の弟の志郎と共に士官候補生になつてゐる...
石川啄木 「鳥影」
...末路寂寞(せきばく)として僅(わずか)に廓清(かくせい)会長として最後の幕を閉じたのは啻(ただ)に清廉や狷介(けんかい)が累(わざわ)いしたばかりでもなかったろう...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...二葉亭は極めて狷介な負け嫌いであると同時にまた極めて謙遜(けんそん)であって...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...兄の性行に狷介味(けんかいみ)があまりに多かった...
岡倉由三郎 「茶の本」
...△私は狷介だけれど...
種田山頭火 「行乞記」
...「イゴッソー」というのは郷里の方言で「狷介(けんかい)」とか「強情」とかを意味し...
寺田寅彦 「自由画稿」
...奥方お喜佐、弟狷之介、愛妾にして女中のお町、用人村川菊内、仲間勝造、庭掃きの三吉親爺を始め、二人の小侍、門番、――までズラリと並べました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「狷之介が曲者を見たとどうして解ったんで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「矢吹狷之介(やぶきけんのすけ)と言うてな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その弟で矢吹狷之介...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...狷之介の顏にはサツと忿怒が一と刷毛(はけ)彩(いろど)られます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「あの狷之介(けんのすけ)の野郎に捉まつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...狷之介殿」兵庫の一つの眼はギラリと光ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...狷之介樣の遊ばされ方は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...狷介不羈の風格であったことが知られている...
藤島武二 「画室の言葉」
...亡くなった内儀さんへの一種の狷介な心からである...
矢田津世子 「神楽坂」
...狷介(けんかい)不覊(ふき)なところがある...
吉川英治 「剣の四君子」
...慨世(がいせい)の気があり過ぎてかえって世に容(い)れられぬ狷介(けんかい)の男どもだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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