...片端から独断でやつてのけます...
伊藤野枝 「新らしき婦人の男性観」
...――実は私の礼儀としては、この原稿執筆についていちおう断りを言うべき筋も二、三はあるし、ことに大野伴睦老や検察庁にはその義理を感じるが、この場合はかえって先方に迷惑のかかるのを恐れて、私は独断で書く...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...本文は、すべて平仮名のみにて、甚だ読みにくいゆえ、私は独断で、適度の漢字まじりにする...
太宰治 「盲人独笑」
...秘書にも独断で処理が付きかねたのであろう...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...独断で決めてしまうことの多い巳之助が...
豊島与志雄 「古木」
...「分け!」これは一心斎の独断で...
中里介山 「大菩薩峠」
...独断であってはならないという自覚を...
中里介山 「大菩薩峠」
...青嵐居士が相当語学に素養のあるものときめてしまって――独断できめてしまって...
中里介山 「大菩薩峠」
...独断で幕府の権力を放棄した...
蜷川新 「天皇」
...結局僕が独断で此の二三日に決定したいと思ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...懐疑を頭から敲(たた)きつけようとするのもやはり独断である...
三木清 「人生論ノート」
...これは独断では無い...
三好十郎 「恐怖の季節」
...独断で行動を初めましたために...
夢野久作 「暗黒公使」
...逢紀は、どうかしてこの際、袁譚、袁尚(えんしょう)の兄弟を仲よくさせたいものと、独断で、冀州(きしゅう)へ使いをやり、「すぐ、援けにおいでなさい」と、袁尚の来援をうながした...
吉川英治 「三国志」
...ひとり秀吉の思いつきや独断であろうはずはない...
吉川英治 「新書太閤記」
...要らざることを独断で取りきめたと...
吉川英治 「新書太閤記」
...(山門再興のことなどには、今のお身として、一切触れないに限るし、横川の和尚とお会いあるなどは、なおさらよろしくないことだ)とは、彼の胸だけには、はっきり考えを決めていたが、なぜか光秀は、光春が独断で、亮信阿闍梨(りょうしんあじゃり)の使いを拒んでいたことにも、山徒の嘆願書を突っ返したことについても、余りよろこばない顔いろであったのみか、根本的に光春の処置とは喰いあわない考え方を抱いているらしく思われた...
吉川英治 「新書太閤記」
...これらの盲信が根もない独断であることは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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