...狡獪(こうかい)にもこれを享楽のためとは言わずして...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...高尚な決意と下劣な狡獪との争闘に...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...「狡獪極まる悪魔め! 狡獪者の悪魔め!」大佐は結局こうした言葉の外は何も云えなかった...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...そして相当狡獪(こうかい)な彼の激情に動かされて...
徳田秋声 「仮装人物」
...そこに憎みきれない狡獪(わるごす)い老人が...
徳田秋声 「仮装人物」
...あるいは狡獪(こうかい)となりあるいは猛烈となり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...狐臭(きつねくさ)い狡獪(こうかい)な所も少しはあった...
夏目漱石 「明暗」
...狡獪(こうかい)な眼附だと思い...
火野葦平 「糞尿譚」
...また別の家では、その話が幾分ちがっていて、チチコフには細君などは全然なく、ただ狡獪で、金的を狙ってばかりいる実際家として、彼は、謂ゆる将を射んと欲せば馬を射よの筆法で、まず母親をくどき落して、ついに人目をしのぶ仲となり、それから徐ろに令嬢を妻に申し受けたいと切りだした、ところがそれを聞くと母親はびっくりして、宗教にそむく不倫の罪を犯すことを恐れ、且つ良心の苛責を感じて、きっぱりと相手の申出を断わってしまった、そこでチチコフは娘を唆かして駈落をしようと肚をきめたというのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...狡獪な悪魔はその悪戯(いたづら)をやめなかつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...多分かうした彼女の狡獪邪智に長けた点がわざはひして...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...狡獪(ずる)さうな...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...見やう見真似で狡獪になり……*聯合教(ウニャ)を奉じて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...ころんでも只は起きぬ狡獪(こうかい)さとで鳴らした人間だけあって...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...第一かと考えます」「そううまくこっちの註文(ちゅうもん)にハマるかな」「いくら狡獪(こうかい)な家康(いえやす)でも...
吉川英治 「神州天馬侠」
...かれの狡獪(こうかい)なそら脅(おど)しは効果(こうか)がなかった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...自己の目的をとげようという四郎の狡獪(こうかい)な陰険なゆすりの手段は...
吉川英治 「親鸞」
...狡獪(こうかい)な頼朝は口を拭いて...
吉川英治 「親鸞」
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