...狆(ちん)か面(つら)の長い洋犬などならまだしも...
泉鏡花 「薄紅梅」
...小猫や狆(ちん)を飼ふとか...
薄田泣菫 「茶話」
...背布団(せなぶとん)狆(ちん)に著(き)せ紐(ひも)長く持ち十二月二十日京饌(きょうせん)寮...
高浜虚子 「五百五十句」
...今度は鏡縁欄間のような平彫りとは違って狆の丸彫りというのですから...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...そろそろその狆を褒(ほ)め出したものです...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...貴君は狆を彫って貴婦人のお間へそれをお納めになるのですか」「そうなんです...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...狆に取ってはこの上もないことと申しても好(い)いかと思います」婦人相手のことで...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...もうその狆は何処かへくれてしまったでしょうか」私が訊(たず)ねますと...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...どうも本当の狆というものだということが分りました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...随分狆ではおかしいほどに細かい処を見たものでありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...すると、まだ審査の結果が発表にならない前日に金田氏に逢いますと、氏のいわれるには、審査の結果、君の狆は、金賞になるということを聞き出して来たが、どうもお目出たいとの話...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...右の米田さんの狆を是非見せて頂きましょうなど話しましたことであったが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...一時諸方に狆を拵えたのを見受けたことがありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...狆の製作が終ってから暫くしてふと鶏(とり)を彫ることになりました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...きゃんと一声するどく鳴いてから狆の白い小さいからだがくるくると独楽(こま)のように廻って...
太宰治 「ロマネスク」
...足元で狆(ちん)が驚ろいて急に吠え出す...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...狆潜(ちんくぐ)りの框(わく)へ足を掛けると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御愛嬌にチョイト狆の頭を撫(な)でて見たとか...
二葉亭四迷 「浮雲」
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