...わが狂態ながら、彼女に惹かれてしまった...
...さきに邂逅(いであ)ひたるときの狂態は何事ぞ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...お調子に乘つた狸のいろいろな狂態をも...
太宰治 「お伽草紙」
...道化た面をかぶった異風な小こじきの狂態に笑いこける...
寺田寅彦 「自由画稿」
...下には僅か五六人の男女が口をあけて彼女の狂態を見上げているだけだ...
中島敦 「南島譚」
...現在状態が變化すれば此狂態もやめるかも知れぬ...
夏目漱石 「鈴木三重吉宛書簡―明治三十九年」
...まるで夢中なんですもの」そいつは若作りの媚沢山(こびだくさん)のお倉にとっては嫉妬(しっと)をさえ感じさせる狂態だったのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...酒池肉林の狂態を競(きそ)ひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まことに散々の狂態でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その乱酒と狂態が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...意地惡く狂態を觀察されるやうな...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...まるで夢遊病者のような変な狂態を演じようとしている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...裸でおもてへ飛びだすというあられもない狂態を演じるそうだ...
久生十蘭 「だいこん」
...一同ただ唖然と花の狂態を打ち眺めるばかりであったが...
久生十蘭 「魔都」
...だが世間の金持ちどもの言語の絶した狂態と...
平林初之輔 「探偵戯曲 仮面の男」
...父の入道が自然片寄った婿選びに身命を打ち込むほどの狂態も見せたのであろう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あらん限りの狂態を演じている光景が見られるのかと思っていたが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...彼の脳膜(のうまく)を半狂態にして捲(ま)き揚ったものである...
吉川英治 「新書太閤記」
...かれの狂態を見まもった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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