...わが狂態ながら、彼女に惹かれてしまった...
...声もなく昨夜(ゆうべ)の狂態を嘲笑(あざわら)っているように見えるのであった...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...お調子に乗つた狸のいろいろな狂態をも...
太宰治 「お伽草紙」
...ほんの一年間だけの狂態であった...
太宰治 「服装に就いて」
...先日来の酔態狂態を告白する...
種田山頭火 「一草庵日記」
...日頃の狂態までには到らなかつたことを知つて...
種田山頭火 「旅日記」
...二人がどんな狂態を演じたか...
外村繁 「澪標」
...今のお前さんの狂態痴態というものを見ていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...無遠慮にも本来の狂態を衆目環視(しゅうもくかんし)の裡(うち)に露出して平々然(へいへいぜん)と談笑を縦(ほしいま)まにしている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この狂態を見ぬ振りするようになりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次の狂態は恐ろしい勢いで進展し...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...川一と筋隔(へだ)てての狂態を見兼ねたのと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小松は発狂して精神病院に入院した看護夫の狂態を仔細に観察し...
久生十蘭 「ハムレット」
...彼の狂態を冷かに眺めて居た...
平出修 「瘢痕」
...カルチエ・ラテン辺の小カフェエでも特に美術生の巣であるだけ相当の狂態が見られたものであらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...元義には妻なく時に婦女子に対して狂態を演ずる事あり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...「彼らはみな、忠義ぶったり、狂態を見せて、君を脅かさんなど企(たく)らんでいますが、要するに本心は、漢中との戦端を避けて、一日でも安逸を偸(ぬす)んでいたい輩(やから)なんです...
吉川英治 「三国志」
...狂態だな」「いやなおまだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...みずから乱をつくるなど大政輔弼(ほひつ)の身にあるまじき狂態...
吉川英治 「新書太閤記」
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