...この一家の主人にして妄(みだり)に発狂する権利ありや否や? 吾人はかかる疑問の前に断乎(だんこ)として否と答うるものなり...
芥川龍之介 「馬の脚」
...ひと月とたたないうちに不幸なる尊長中村武羅夫(なかむらむらを)の発狂することも亦(また)明らかである...
芥川龍之介 「解嘲」
...発狂することを恐れながら...
芥川龍之介 「歯車」
...いよいよ本式に発狂すると...
石川欣一 「可愛い山」
...祭典に狂する我邦人は或は歴史的因襲として...
石川啄木 「渋民村より」
...もうここで敗北して発狂するか...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...このままでは発狂するか...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...人民が發狂するのも無理はない...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...邪淫を犯した男女の心中の芝居に熱狂する市民...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...この頃の少年達がちやうど活動寫眞の探偵物に熱狂するやうにそこに何かの追憶を持たない人はないであらう...
南部修太郎 「探偵小説の魅力」
...狂するばかりに愛していた琴子さんを奪うために...
久生十蘭 「ハムレット」
...出迎えの人々実に狂するばかり...
福田英子 「妾の半生涯」
...僕は發狂するなら酒からさうなるであらうが...
堀辰雄 「「文藝林泉」讀後」
...意匠狂せずして言語狂する者あり...
正岡子規 「俳諧大要」
...私はこんなに音楽に熱狂する人達を生れて始めて見ました...
三浦環 「お蝶夫人」
...母馬これを嗅げば発狂するという...
南方熊楠 「十二支考」
...発狂するほど深刻な程度にまでドウして読みこなし得たか……という事から疑ってかからねばならぬ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...古武士的な闘牛士の動作を観衆は讚美熱狂するのです...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
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