...彼は絶望と悲哀とに狂ひながら...
芥川龍之介 「翻訳小品」
...我々は死物狂(しにものぐる)いで追いかけたが...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...一目見ただけで発狂する虞(おそ)れがあるのですわ...
海野十三 「宇宙尖兵」
...血だ」小説家が頓狂(とんきょう)な声を出した...
江戸川乱歩 「五階の窓」
...どこに少しの誤りがあってもじきに結果が狂うて...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...つまらない狂信か...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...洛中(らくちゆう)の民はさながら狂(きやう)せるが如く...
高山樗牛 「瀧口入道」
...「……さあ……では、そろそろ帰るとしようかね?」「お車をお呼びいたしますでございますか?」「なあに……それには及ばん……」「ついどうも存じませんで……頭取がおいでとは夢にも存じませんでしたので……庶務の方から何の知らせもなかったものですから……つい存じませんで……あ、表玄関の方はもう閉まっておりますから唯今お開けいたしますから」「いや、裏門から出て行くからかまわん」そして私は冷汗を拭きながら、小走りに先に立った守衛に潜り戸を開けてもらって、外へ出たのであったが、ジャズの狂燥、蓄音器の律動(リズム)、カスタネットの足踏み、女たちの合唱、自動車は馳(は)せ交い灯光は燦(きら)びやかに、巷は今春宵の一刻を歓楽の中に躍り狂おうとしているところであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...熱狂したネーは、死に甘んずるの偉大さをもって、その颶風(ぐふう)のうちにあらゆる打撃に身をさらした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...渦(うづ)を捲(ま)いて狂(くる)ひ出(だ)しさうな瓦(かはら)の色(いろ)が...
夏目漱石 「門」
...狂気のように泣喚く...
原民喜 「廃墟から」
...気も狂わしく取縋(とりすが)り...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...(b)それは狂言と同じことになる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...また狂女おゆみに付添っているお杉からも聞いた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...狂瀾(きょうらん)一本来...
吉川英治 「三国志」
...発狂していたかもしれぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...火焔(かえん)のもえて狂(くる)うかとばかりに見え...
吉川英治 「神州天馬侠」
...気狂(きちが)い水などといわるる酒こそよい迷惑よ」この中で...
吉川英治 「宮本武蔵」
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