...犯し難い決心の色が...
芥川龍之介 「忠義」
...幹には犯し難いほどの嚴肅な寂しみを感じてゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...容貌にもどこか犯し難い気品があった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...私にとって犯し難い魅力を持っていたのである...
大阪圭吉 「デパートの絞刑吏」
...彼の内なる神とはただ犯し難い自然の理法の事であり...
高村光太郎 「(私はさきごろ)」
...しかも豊艶な臠のくせに犯し難い気品を見せて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...犯し難い重みが籠(こも)っていた...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...そこに何だか犯し難い神祕を藏してゐるやうで...
近松秋江 「湖光島影」
...孝太郎はその眼の中にある犯し難い反抗の色を見た...
豊島与志雄 「囚われ」
...犯し難い見識も品格も出て来ることがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...ちっとばかり犯し難いな...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしそこにも犯し難いものが感ぜられた...
北條民雄 「間木老人」
...いつもよりかもっともっと犯し難いように私には思われた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...それがいつしか夫人を彼の犯し難い偶像にさせていた...
堀辰雄 「聖家族」
...それがいつしか夫人を彼の犯し難い偶像にさせてゐた...
堀辰雄 「聖家族」
...この像のまだうら若い少女のような魅力もその底に一種の犯し難い品を帯びてくる...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...それは日本の歌道にとっては既に犯し難い神聖な存在にすらなっているのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...――国法は厳(げん)として犯し難いものだ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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