...ロンドン条約の不備欠陥を補うのがその目的であったことは言を俟たないというのである...
戸坂潤 「社会時評」
...満州国の発展もだから軍司令部に俟たねばならぬ...
戸坂潤 「社会時評」
...職工の熟練に俟つ部分を極度に小さくすることである...
戸坂潤 「読書法」
...この素地を俟って...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...加ふるに風雨と鳥獸と昆蟲も時に樹木に害をなす事あるはわれ等の云ふを俟たぬ處である...
永井荷風 「十年振」
...いやしくも筆を通俗小説に秉(と)らんとするものの為すべき所にあらざるや論を俟(ま)たず...
永井荷風 「桑中喜語」
...その假説内に幾つも困難が包藏されてあるは論を俟たない...
長岡半太郎 「原子核探求の思い出」
...今日ノ古物家ガ徃日ニ異ナルハ固ヨリ論ヲ俟タザル可シ...
※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]上漁史 「好古小言」
...謹みて江湖博學の是正を俟つ...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...それは今後の決定に俟(ま)たなければ仕方がないが...
火野葦平 「糞尿譚」
...粗野にして幼稚なる私の言葉などを俟つまでもなく...
牧野信一 「〔モダン紳士十誡〕」
...しかれども松の落葉の如きは四時絶えざること論を俟(ま)たず...
正岡子規 「俳諧大要」
...『伝染病が穀物の不作と相俟って到る処を荒廃させる年が時々発生するが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...取り立てて言ふを俟たないほど明かなことは...
三木清 「歴史哲學」
...「風(かぜ)の力蓋(けだ)し少なし」(落葉俟二微一以隕(らくえふびふうをまつてもつておつ)...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...頭布(ずきん)をかぶるのは言うを俟(ま)たない...
柳宗悦 「陸中雑記」
...できれば誰でもそれを択(と)るであろうことは言を俟(ま)つまでもない...
吉川英治 「新書太閤記」
...督促(とくそく)を俟(ま)たず...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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