...まるで犬ころでもけるように...
海野十三 「太平洋魔城」
...午前中は川越さんの犬ころを座敷にあげて遊んでいた...
太宰治 「正義と微笑」
...奴の金と来た日にゃ犬ころに大根をやった程の役にも立たないんだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「マリ・デル」
...芝の芽の萌えるころはふるさとの丘を思ひだすゆるやかにふわふわと雲の浮かんだあの丘山を犬ころが走り凧があがりぼくらは寝そべつてゐたつけが「どこへ行かうかな」「大きくなつたら」「海へ――空へ――遠いところへ――」誰やかれやみんな叫びあつた――芝の芽の萌えるころはふるさとの丘を思ひだすゆるやかにふわふわと雲の浮んだあの丘山をああ誰もかれもみんな大きくなつただらうな...
土田耕平 「芝の芽」
...犬ころもいやしませんよ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...疥癬やみで毛むくじゃらの犬ころみたいに...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...子供は犬ころのように塊(かた)まって寐(ね)ていた...
夏目漱石 「道草」
...犬ころがうなり合いながら食べると同じように...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...あたしはあんたが犬ころみたいに死んじまうように祈るよ」「あの...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...あの犬ころの素性を突きとめて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...ところが狡い犬ころめ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...犬ころのようにあなたを打ち殺しますよ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...犬ころだつて素通りはさせやしないから……」すると...
牧野信一 「馬車の歌」
...「犬ころしは止すの?」と無邪気な妹が尋ねた...
松永延造 「職工と微笑」
...そうして犬ころでも棄てるように軽々とデックの夜会服の腕の中へ投渡(なげわた)されちゃったんです...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...云われた者が犬ころみたいに四つン這いになって...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...あのように牛ぐらいもある松虫や犬ころみたいな象が造れるようになった」「…………」「毒気を抜かれた恰好だね...
蘭郁二郎 「地図にない島」
...犬ころは紙の上であと足をはね上げたような格好をして立っていた...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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