...まるで犬ころでもけるように...
海野十三 「太平洋魔城」
...二人は犬ころのやうに取組合(とりくみあ)つたまゝ...
薄田泣菫 「茶話」
...普通(なみ)の犬ころなどと異(ちが)って品の好(よ)いものでなかなか賑やかで愛嬌(あいきょう)がある...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...午前中は川越さんの犬ころを座敷にあげて遊んでいた...
太宰治 「正義と微笑」
...まるで二匹の小さい犬ころが雪の原で上になり下になり遊びたわむれているようで...
太宰治 「火の鳥」
...旅のこどもが犬ころを持つてゐる(ルンペン)・けふもいちにち風をあるいてきた山ふところの水涸れて白い花・風のトンネルぬけてすぐ乞ひはじめるもう葉桜となつて濁れる水に同宿は土方君...
種田山頭火 「行乞記」
...疥癬やみで毛むくじゃらの犬ころみたいに...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...犬ころじゃ、この時分は...
直木三十五 「南国太平記」
...犬ころが、何か鳴いては求めている...
新渡戸稲造 「イエスキリストの友誼」
...一人二人を犬ころ投(なげ)に投げ出しましたが...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...だから犬ころでもいいから借りましょうよ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...「奥さん?」「可哀想な子! まるで犬ころ並みの扱いね」シルヴィが言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...まるで犬ころのやうにうじやうじやと重なりあつて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...犬ころか何かのように簡単に殺さずにすんだでしょうし...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...犬ころみたいに捨てられたかつて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...瑾がかさねて、「なぜですか」とたたみかけると、関羽は勃然と、髯(ひげ)の中から口を開き、「なぜかって、犬ころの子に、虎の娘を誰がやるかっ」と、吐き出すように云った...
吉川英治 「三国志」
...犬ころのように追い使う...
吉川英治 「宮本武蔵」
...あの犬ころのような象の...
蘭郁二郎 「地図にない島」
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