...歸つて駕籠のものを犒はうと思つて出て見たが既に姿が見えないので...
江南文三 「佐渡が島から」
...尋で使を肥前名護屋に遣はし、秀吉の陣を犒ひ、三年正月には従四位下右京大夫となり、慶長五年関ヶ原の役には、兵を出して徳川家康の軍に従ひ、西上して大垣に戦ひ、上野国大館二千石を加増す...
太宰治 「津軽」
...それらの人を犒(ねぎら)うために...
徳田秋声 「あらくれ」
...深い雲霧の隙を偸(ぬす)んで私達の足の疲れを犒(ねぎら)つてくれる...
徳田秋聲 「霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ」
...一同を犒うために簡単な酒食の用意が出来ていたが...
豊島与志雄 「波多野邸」
...これから大いに師を犒(ねぎら)ってやるから庭へ下りろ」と言って自分が先に立って軍を引上げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...内儀の心盡しで犒(ねぎら)ひの酒が出て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次の労を犒(ねぎ)らいます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ささやかな犒(ねぎら)いの宴を張った...
火野葦平 「花と龍」
...一言その労を犒(ねぎら)う言葉だけでも贈ってやりたいものだな...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...大いに犒(ねぎら)ってつかわそう」「お待ち下さい」下野はさえぎって――「御酒をいただく前に戴かねばならぬものがあります」「何か」「割ヶ嶽の一城です」「……ふうむ」信玄の眼が...
吉川英治 「上杉謙信」
...濮陽はもう掌のうちの物だ!」使いを犒(ねぎら)って...
吉川英治 「三国志」
...曹操はなお犒(ねぎ)らった...
吉川英治 「三国志」
...彼の労に一言の犒(ねぎら)いをいった...
吉川英治 「新書太閤記」
...部下の全将士に頒(わ)けて今年の労を犒(ねぎ)らい...
吉川英治 「新書太閤記」
...犒(ねぎら)いの意を示した...
吉川英治 「新書太閤記」
...涙があふれて――天佑に感謝する気もちと歓びにいっぱいになって――於萱の労を犒(ねぎら)ってやることばすら出なかった...
吉川英治 「源頼朝」
...馬子の労を犒(ねぎら)って...
吉川英治 「宮本武蔵」
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