...一言(いちごん)も彼を犒(ねぎら)わなかった...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...歸つて駕籠のものを犒はうと思つて出て見たが既に姿が見えないので...
江南文三 「佐渡が島から」
...定めて待兼ねて居るだらうと思つて氣が氣で無かつたのだがね」と文太郎は春三郎の勞を犒ひ顏に斯う言つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...妙子の労を犒(ねぎら)った後で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それらの人を犒(ねぎら)うために...
徳田秋声 「あらくれ」
...深い雲霧の隙を偸(ぬす)んで私達の足の疲れを犒(ねぎら)つてくれる...
徳田秋聲 「霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ」
...これから大いに師を犒(ねぎら)ってやるから庭へ下りろ」と言って自分が先に立って軍を引上げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...子刻(こゝのつ)(十二時)近くまで飛び廻る子分に對してそれは平次のさゝやかな犒(ねぎら)ひ心でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...内儀の心盡しで犒(ねぎら)ひの酒が出て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次の勞を犒(ねぎ)らひます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...然るべく犒(ねぎ)らつて呉れない暁には...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...一言その労を犒(ねぎら)う言葉だけでも贈ってやりたいものだな...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...彼を犒(ねぎら)いなどしてしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
...信長は労を犒(ねぎら)って...
吉川英治 「新書太閤記」
...御名誉なことであるという犒(ねぎら)いだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...涙があふれて――天佑に感謝する気もちと歓びにいっぱいになって――於萱の労を犒(ねぎら)ってやることばすら出なかった...
吉川英治 「源頼朝」
...犒(ねぎら)って...
吉川英治 「源頼朝」
...まるで自分のことのように犒(ねぎら)いながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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