...十数人の風流に遊ぶ文人墨客が犇々とつめかけて来て...
飯田蛇笏 「薄暮の貌」
...窓の外に犇(ひし)めいた...
谷譲次 「踊る地平線」
...犇(ひし)めき合うけはいがした...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...狭いところに大多数の人間が犇(ひしめ)き合って...
中里介山 「大菩薩峠」
...地下によほど恐ろしい力の犇(ひしめ)きがあるにちがいない...
中谷宇吉郎 「天地創造の話」
...犇(ひし)と押付けながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何彼の下知を待たうと犇(ひし)めかれて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次は自分の胸の前に犇(ひし)と兩掌を組んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...犇々(ひし/\)と老ひの胸をしめ付けるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...河水のやうに犇(ひしめ)き流れてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...広袤(こうぼう)八里のこの大都会の中には無量数百万の生活が犇めき合い...
久生十蘭 「魔都」
...彼等は忘れてゐた病の重さを犇々と感じ...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...新聞記者や写真班で暴動のように犇めき合っている...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...丁字の香りの中に犇々と窺はれた...
牧野信一 「サロメと体操」
...かなしさ心ぼそさが犇(ひし)ひしと胸をしめつけ...
山本周五郎 「柳橋物語」
...群集は今に飛び入りがあるか賭け試合がはじまるかと去りもやらず犇(ひし)めいていた...
吉川英治 「剣難女難」
...長柄(ながえ)などの林が犇(ひし)めき動いているに過ぎなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...妾の人格はロダンさんの偉大な人格の力のなかに犇(ひし)と棲(す)んだのです...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
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