...蕭条たる気が犇々(ひしひし)と身に応えてくる...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...しかし映画を見るべくあの廊下に犇(ひし)めいている日本の少年たちのおそらく幾人が...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...犇々(ひしひし)と胸へ来た...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「ふみたば」
...この西班牙(スペイン)的な群集・西班牙的な乗物・西班牙的な騒音!――それがどうだ! 今や犇(ひし)と町の一方をさして渦まいて往く...
谷譲次 「踊る地平線」
...前にも後にも犇々(ひしひし)と迫って来たから...
中里介山 「大菩薩峠」
...両手で犇と抱き締めました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...犇々(ひしひし)と荒縄に縛り上げられているためだったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...犇々(ひし/\)と縛り上げて了ひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...犇々と思ひ當ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...胸に犇(ひし)と抱いたのは女物の片袖...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「縛つて了はうか」喜八は犇(ひし)めきます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私の手を犇(ひし)と握って語り続けました...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...二人は犇と抱き合って居たのです...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...漸く正三は彼のすぐ周囲をぞろぞろと犇いてゐる人の群に気づいてゐた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...作者の日々の感情に犇(ひし)めいているさまざまの苦しさ...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...いずれもぐるりをコンクリートの塀で犇(ひし)とかこって...
宮本百合子 「犬三態」
...主人夫婦に対する憎しみは喉の張り裂けそうな声となって二階に犇めき上って行った...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...これへ犇々(ひしひし)近づいて来る敵の気はいを知ると...
吉川英治 「上杉謙信」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??