...ざるや皿を持つた女が通る魚屋の前にはそれぞれ特色のある異樣な一杯な人がたかりごたかへす道の上には初冬の青い靄が立ち用のすんだ大きな荷馬車が忙しなくゴロゴロ通り晝間の暖さを一杯身の内に吸ひ込んだ小供等の興奮して燥ぎ廻る金切聲が透明な月の薄く現はれた空に一つづゝ浮んでは...
千家元麿 「自分は見た」
...マアテルリンクでなくつては一寸出来ないと思はれるほど特色のあるものである...
田山録弥 「社会と自己」
...ちょっと特色のあるホテルの食事にも飽きると...
徳田秋声 「仮装人物」
...この科学方法論の特色のある効用なのである...
戸坂潤 「科学論」
...――最も特色のあるのは後篇で...
戸坂潤 「読書法」
...すべて特色のあるところがその書きぶりで...
夏目漱石 「思い出す事など」
...何でも屋根に草が生(は)えたうちを探して行けば間違っこありませんよ」「よほど特色のある家(いえ)ですなアハハハハ」鈴木君が御光来になる前に帰らないと...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ショーソン(Ernest Chausson1855―1899)フランク門下の最も特色のある作曲家だ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ひとを小馬鹿にしたようなこの特色のある声は...
久生十蘭 「魔都」
...グレタ・ガルボというスカンジナビア生れの女優が(特色のある顔つきの名女優です)クリスチナ女王というのをやった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...しかしルリさんは非常に特色のある強い匂いを持つているんです...
三好十郎 「肌の匂い」
...特色のある手紙ですね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...各地方にはそれぞれ特色のある品物が今も手で作られつつあります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...それも地方的特色のあるものが少くありません...
柳宗悦 「北支の民藝(放送講演)」
...かつ特色のある無風流なものを選んだのであるが...
柳田國男 「名字の話」
...しかし俳句の短冊などはさすがに特色のある飄逸味が現われています...
山本笑月 「明治世相百話」
...わけて瀬戸村一帯で焼かれる特色のある陶器(やきもの)は...
吉川英治 「新書太閤記」
...特色のある歌を彼は作っているのであった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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