...普遍の問題に導くものは多く特殊なる個々の經驗である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...巫倡の徒が上古以來特殊な部落を作つてゐたことは史上に明かである...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...つづいて当道場の特殊な療養生活に就いて少し御報告申しましょう...
太宰治 「パンドラの匣」
...しかしもっと特殊な例としては...
寺田寅彦 「柿の種」
...之は単に特殊な立場に対応する特定の観念体系だと云うだけではなくて...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...特殊な能力の刺激の内在というようなものにのみ帰して了う必然性はない...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...この特殊な小社会相互の間の対立関係が...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...人の好(よ)さそうな質朴らしい特殊な表情を浮かべた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...特に或る特殊な固有名詞を使用するのは...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...彼の俳句における特殊なリリシズムを創造した...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...そして私はこの特殊なる規定性の根源をそれぞれの歴史的時代における基礎経験の特殊なる性格において見出し得ると思う*...
三木清 「科学批判の課題」
...小説を書くことでなされるという特殊な面が...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...特殊な気温や地質や又は物質が秘められてある...
柳宗悦 「雑器の美」
...「親分」とよばれる特殊な権力家は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...腕の先の腕環(うでわ)をはめたあたりから天衣をつまんだふくよかな指に移って行く間の特殊なふくらみ...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...しかしこの時代の特殊な文化状態を考えると...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...仏教に伴つた一つの特殊な文化の流れなのである...
和辻哲郎 「西の京の思ひ出」
...平安朝の特殊な心に対して...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索