...最も手取早(てっとりばや)くいえば私は詩人という特殊なる人間の存在を否定する...
石川啄木 「弓町より」
...ものの酸敗したような特殊なにおいをかぐと...
寺田寅彦 「試験管」
...人間と人間との特殊な交渉より外には何物もない隘(せま)くて窮屈な小い部屋のなかに住みなれて来た彼女に取つては...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...論理の特殊な一現象形態に外ならない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...一つの特殊な極限の場合として...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...その特殊な場合として...
戸坂潤 「技術の哲学」
...未来の活気が!クリストフが義務は特殊なものだと信じたのは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...新聞記者の頭を通ると万事が受ける特殊な変形を受けていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その電波は特殊なもので...
豊島与志雄 「花子の陳述」
...僕の机は特殊な錠がかけてあり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...ただそれには特殊な方法が必要である...
三木清 「哲学入門」
...――がその存在の現実性において存在するひとつの特殊なる仕方を示すのである...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...思惟の諸規定に於て自己を敍述するところの特殊なる構造を有する精神である...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...從つて特殊な運命の概念に結び付けられてゐる...
三木清 「歴史哲學」
...だから、たとえば日本の婦人の社会的地位の進歩という場合、婦人代議士、特殊な芸術家、科学者などの業績をはかることばかりでは一面的です...
宮本百合子 「新しい抵抗について」
...特殊な地方的条件としてのツァーリズムというものが...
三好十郎 「その人を知らず」
...場中に特殊な空気を添えていた...
横光利一 「旅愁」
...特殊な國民性といふものから考へて...
吉川英治 「折々の記」
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