...この特殊な世界が如何に不合理に見えたかということは想像するに難くないのである...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...吾々の「イデオロギー論」は社会学者達の考える「イデオロギー論」――それは結局文化社会学乃至知識社会学の特殊な形態に過ぎない――とその根本性格を異にしているだろう...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...特殊なる対象の性格である存在はその対象が含まれる対象一般の性格である可能性によって優越されることは許されない...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...「例えば統計的操作は対象の特殊な群...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...特には又日本型ファシズム・イデオロギー(日本に於ける特殊な封建的残存勢力によってその強圧を強力化した日本的民族国家イデオロギー)が...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...之を次第により特殊なより具体的な物質の属性に及ぼすものだということであり...
戸坂潤 「辞典」
...平凡ななかに特殊な風趣を含んだものであるが...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...特殊なことを予見する能力を持っていた...
豊島与志雄 「非情の愛」
...やはり男女両性の間にしか起り得ない特殊な親しみであった...
夏目漱石 「明暗」
...泣菫の詩に於ける特殊な佶屈の言葉と...
萩原朔太郎 「永遠の詩人」
...湿気によって生ずる特殊な雅趣を...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...この特殊な場合を調べてみよう...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...特殊な印象から由来するが...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...その腕に生前のマリーに見ていた特殊な毛の生え方を見つけたなら...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...急に周囲の人達から特殊な眼で注目されはじめたのを...
牧野信一 「サクラの花びら」
...哲學は我々が歴史的破壞的方法と名づけようと欲する特殊なる方法に從つて...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...その特殊な構成または作用からして...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...特殊な癖とかを認めるであろう...
和辻哲郎 「藤村の個性」
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