...それが紙幣類似証券取締法に牴触(ていしよく)するといつて喧(やかま)しくなつてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...それに牴触しては忽ちその作品の“RAISON D'TRE”(存在理由)がなくなってしまうと考える所から...
高村光太郎 「緑色の太陽」
...況や国法と牴触せざる範囲に於てをや...
田中正造 「非常歎願書」
...ただ現在の科学のかなり根本的な事実と牴触(ていしょく)するような空想と...
寺田寅彦 「自由画稿」
...必要な建築学上の規則に牴触(ていしょく)しない限りはあらゆる好きな格好のものを設計してもよいはずである...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...それで一見したところでは毫(ごう)もこの規約に牴触(ていしょく)しない――少なくも論理的には牴触しないような立派な付け句であっても...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...依然として社会人の道義的感触に牴触する...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...ガス自給もガス事業法に牴触する等...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...却って之と相当の程度に牴触せざるを得ない「道徳」の強調に帰していることが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...しかも従来の天麩羅(てんぷら)と牴触(ていしょく)する事なく...
永井荷風 「銀座」
...そんなに良心には牴触(ていしょく)しないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...例えば勢力不滅の法則に牴触(ていしょく)するような発明は...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...そういう勢力不滅の法則に牴触(ていしょく)する話が...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...その内面生活と根本義において牴触(ていしょく)しない規則を抽象して標榜(ひょうぼう)しなくては長持がしない...
夏目漱石 「中味と形式」
...松村先生の『日本植物名彙』の植物名と牴触し...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...民俗や国法に9925無謀にも御牴触なさいました...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...まずこの一点において是と牴触(ていしょく)するところがない...
柳田国男 「海上の道」
...さらに利害の牴触(ていしょく)がいよいよ境を明らかにする必要を生じたことをも語るのである...
柳田國男 「地名の研究」
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