...といふ大変物騒な事に成つて来た...
江見水蔭 「硯友社と文士劇」
...たいへん物騒な場合に用いる語(ことば)のように考えられています...
高神覚昇 「般若心経講義」
...野中さんに悪いか?」「悪い? あたしを物騒な連中の一味だとでも……清一郎さんの手紙には何かそんなことが書いてあったんですか?」とぼけると...
高見順 「いやな感じ」
...物騒なものではなかったのです...
谷譲次 「踊る地平線」
...その進歩発展の為には物騒なる反抗型の人といえどもまた大いに大切なのであります...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...駕籠の客に対しても何をするかわからぬ物騒な者どもであるが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...物騒なのが二人、連れ立って来るからには、もう少し肩の風が先吹きをしていそうなものだと思えないでもないが、そこは疾(と)うに亡者の数にはいっている二人の者、音もなく、風も吹かさず、入り込んで来たからとて、そう驚くがものはないのだが、兵馬は驚いたのみならず、多少、狼狽(ろうばい)の気味でさえありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...かく物騒な女が天(あめ)が下(した)に生を享(う)けて...
夏目漱石 「虞美人草」
...声を掛けずに後ろから刺せるわけはない」「へッ」「お前のように物騒な人間が入って行けば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...物騒なのは隣の屑屋より外にゃありゃしません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...藤波友衛とせんぶりの千太が物騒な眼つきでこちらのほうを眺めている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...したがって、たいへんご内福で、それに、このたび、鹿児島の英吉利(えげれす)騒動につらなって藩の武器買入れのため、御用金をたんとお預りになっていらっしゃるので、ついこの裏のお金蔵には、黄金(こがね)が夜鳴きしているそうでございます」「ほほう、時節柄、それは物騒な話...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...物騒な男だ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...第一自分の鼻がそんな物騒なものだとわかったら...
夢野久作 「鼻の表現」
...コイツは物騒な船に乗ったもんだと思った...
夢野久作 「幽霊と推進機」
...彼が物騒な野槍などを引ッさげて尾(つ)いて来たのに迷惑して...
吉川英治 「江戸三国志」
...物騒な物のみ持ち込んでいた...
吉川英治 「三国志」
...まさか物騒な者じゃあるまい」「ではおゆるしを得ましょうか...
吉川英治 「新・水滸伝」
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