...物騒な時代である...
芥川龍之介 「芋粥」
...戦争の前後は世の中が物騒なので...
淡島寒月 「江戸か東京か」
...なぜそんな物騒な支度をしているのか」「はア……」傍から村山がとりなすように「いつ敵が妨害にくるかもしれんというので...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...危険人物なぞという物騒な名を歌われているのは...
大杉栄 「獄中記」
...実際自分らの子供の時分に自由党のけんかの頻繁(ひんぱん)であったころは鍬(くわ)の柄をかつぎ回ったりまたいわゆる仕込み杖という物騒なステッキを持ち歩くことが流行して...
寺田寅彦 「ステッキ」
...貞夫はまだ充分に病気がなおってもいないし、物騒な時節柄だ...
豊島与志雄 「早春」
...江戸の市中もそんなに物騒なのかい」「そうさ」米友はここで江戸通(えどつう)になることに...
中里介山 「大菩薩峠」
...甲府の人は一時の物騒な夜中の警戒から解放されることになりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その兄が恋しいのか」「エ……」「このごろのような物騒な夜道に...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前さんも三十人力はありそうだね」「そんなにありゃしませんよ」物騒な犬の吠え声から...
中里介山 「大菩薩峠」
...この物騒な時代に...
中里介山 「大菩薩峠」
...湖上湖岸の物騒なる空気の動揺が然(しか)あらしめたもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...どう物騒なンです...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...この忠義一徹の部長の懐中(ふところ)からどんな物騒なものが飛び出すか知れたもんじゃない...
久生十蘭 「魔都」
...雲霧の横っ腹を突ッとおしてやろうという物騒な態度に見える...
吉川英治 「江戸三国志」
...物騒なこの頃を諷(ふう)してあった不気味な絵と句をおもい出して...
吉川英治 「大岡越前」
...きさまの疑うような敵意を抱く物騒な人間ではない」「では...
吉川英治 「私本太平記」
...物騒な人間をそちは供に連れあるくな」「えっ? ……わたくしの」思わず腰をついて...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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