...社交界の物言う花から覘(ねら)いうちの標的(まと)となっていた人物だった...
海野十三 「見えざる敵」
...我々は常に脳で物言うて居ると云ふた方が寧ろ正しい...
丘浅次郎 「人類の将来」
...何やひそひそ眼エで物言うて溜息(ためいき)してなさるようなんです...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...定めを人の上に立て、物言うも、そを超えしめぬ...
徳永保之助 「愚かなるものよ」
...かみさんは弟にでも物言うような調子で...
永井荷風 「雪解」
...銭が物言うことを最もよく知り抜いているだけに...
中里介山 「大菩薩峠」
...その門地の物言う勢力が...
中里介山 「大菩薩峠」
......
野口雨情 「十五夜お月さん」
...あまりの物凄い情景(シーン)に直面して、物言うことも、身動きをすることも忘れてしまったのです...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...お前こそ本当のお園だ」物言うお園の手を取って...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...この世は金が物言う便利な世界で...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...恰も人間に物言うが如くさめざめと親愛の情を含めて...
牧野信一 「ゼーロン」
...物言うことも厭(いや)なような疲れた顔をしていた...
室生犀星 「音楽時計」
...幾ら穢(きたな)い恰好していたって若さが物言うじゃないの...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...同行の人々にも物言うことの少なきは...
森鴎外 「舞姫」
...舌がまわらず手真似にて物言うに似たり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一から十までお金が物言う...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...物言うものが一人もない...
横光利一 「欧洲紀行」
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