...今までの物臭さに似ず...
有島武郎 「星座」
...東京にゐるのは金のない奴か物臭か...
田中貢太郎 「提燈」
...「物臭太郎物語――ね...
中里介山 「大菩薩峠」
...物臭太郎も名乗りを持っているということを...
中里介山 「大菩薩峠」
...名こそ物臭太郎と申せども...
中里介山 「大菩薩峠」
...さては天下にわれより以上の物臭がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...女房が朝日権現とあらわれる――これは文徳天皇の御時なりし……とある物臭太郎一代記を神主の口から...
中里介山 「大菩薩峠」
...物臭太郎のお茶屋に...
中里介山 「大菩薩峠」
...父は物臭で、なにひとつ娘たちに身の立つようなこともしてくれなかったが、一人々々が古沼の淀みから出て、幸福になることを、心から願っているので、世間で評判しているような、金穀でむすめを売り沽かすなどということはなかった...
久生十蘭 「奥の海」
...物臭(ものぐさ)で...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...人間がだんだん物臭くなって行く経過がわかり...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...どうもこの先生方のいうことは書物臭くて堪らない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...」私はさもさも物臭さうにふところ手のまゝ脊骨を棒のやうに突つ張らせてぶつ/\いつてゐたが...
牧野信一 「冬物語」
...谷合は7040余り化物臭いから...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...日ごろ物臭(ものぐさ)な高氏をしても...
吉川英治 「私本太平記」
...物臭な兼好も、自分で買物には出ねばならず、朝の掃除も、といったふうに、机だけに倚(よ)ってもいられない...
吉川英治 「私本太平記」
...「おや、いたのかおめえ」「はい」「いい若い者のくせにして、物臭え男だな...
吉川英治 「醤油仏」
...御主人にも、よしなにお伝えを」口愛想はよいが、物臭く、腹這いのまま、奥から呶鳴っているのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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