...あのお伽噺(とぎばなし)にある物臭太郎の様に...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...東京にいるのは金のない奴か物臭か...
田中貢太郎 「提灯」
...東京にゐるのは金のない奴か物臭か...
田中貢太郎 「提燈」
...何にしてもこの物臭い風つきは小ざっぱりした部屋の空気に調和しないばかりでなく...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...しぐれする夜のなごやかさは物臭な私に粥を煮させる...
種田山頭火 「『鉢の子』から『其中庵』まで」
...そうしよう」物臭太郎というのが奇抜に聞えましたけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...物臭太郎をたずねてみると...
中里介山 「大菩薩峠」
...物臭太郎も名乗りを持っているということを...
中里介山 「大菩薩峠」
...女房が朝日権現とあらわれる――これは文徳天皇の御時なりし……とある物臭太郎一代記を神主の口から...
中里介山 「大菩薩峠」
...物臭太郎の場合は...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間がだんだん物臭くなって行く経過がわかって面白くもあるが...
久生十蘭 「あなたも私も」
...この物臭なようすは...
久生十蘭 「雪間」
...どうもこの先生方のいうことは書物臭くて堪らない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...髭(ひげ)を物臭さに長く生やして...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...10835変に怪物臭い奴等だから...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...何ともいえない劇毒薬の蒸発するような動物臭が腸(はらわた)のドン底まで沁(し)み込んで行く...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...日ごろ物臭(ものぐさ)な高氏をしても...
吉川英治 「私本太平記」
...御主人にも、よしなにお伝えを」口愛想はよいが、物臭く、腹這いのまま、奥から呶鳴っているのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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