...物怪(もののけ)でも棲んでいそうなほど鬱蒼(うっそう)たる全山の高い梢(こずえ)が絶え間もなく飄々(ひょうひょう)と哮(ほ)え猛(たけ)っているばかりであった...
橘外男 「逗子物語」
...何ぞ物怪(ものゝけ)にでも襲われたのか...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...それは物怪(もっけ)の不運(ふうん)の!眞實(しんじつ)...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...この場合怒ることのできたのは物怪(もっけ)の幸いでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...宮中へは御病気やら物怪(もののけ)やらで気のつくことのおくれたように奏上したはずである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しつこい物怪(もののけ)だからね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...物怪はほろほろと涙を流しながら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それは物怪(もののけ)のせいだったのです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...生霊(いきりょう)で現われた時さえも恐ろしかった物怪が...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一度現われて以来おりおり出て物怪は悲しそうなことを言うのであって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「どうかあなたの力で物怪が正体を現わして来るようにやってほしいものです」とも信頼したふうで言っているのも哀れであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そんなふうのことを勧めるのでしょうと申して私は御同意をしないのでございます」「物怪の勧めでそれを行なうと言っても...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...物怪のほかへ散るのを恐れて少しの隔てではあるが病室へはお近づけ申し上げないのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...物怪(もののけ)などというものもこうした弱り目に暴虐をするものであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...物怪(もののけ)のすることかと院はお疑いになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...不為合(ふしあわせ)な目に逢った物怪(もっけ)の幸(さいわい)に...
森鴎外 「雁」
...彼の事を怪物怪物と評判して...
夢野久作 「近世快人伝」
...物怪(もののけ)の祟りとし...
吉川英治 「平の将門」
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